鈴木寛(すずき ひろし かん)

すずかん発言集

政治観

  • あらゆる面で成熟し、価値観が多様化した現代では、絆を重視するという生き方もまたすばらしいと思います。
    一方で、「絆重視を内向き志向」とおっしゃる高度経済成長を経験した世代の方もいます。
    そうした方々には、経済的衰退に対する危機感と、それに対して立ち上がらない次世代への失望感がただよいます。
    でも成熟した社会においては、富を得る手段としての仕事ではなく、仕事そのものに意義や生きがい、幸せを見出せるような社会をつくっていくことのほうが大事です。
    それがこれからの政治に求められていることです。
  • 皆さんに、日本の社会が挑戦しているハードルの高さ、直面している課題の難しさ、それを逃げずに挑戦することの意義・意味を理解していただき、現場から国政まで、一緒になって熟議すべきときがきていると考えています。
  • 個々の人生を大切にしながら、「しなやか」に受け入れるということが社会の懐の深さですし、そういう人たちをエンパワーすることで、懐の深い社会、ともに生きている社会を作ることができると思います。
  • 結局、私がなぜ役人をやめたかっていうと、役人は一生懸命、ボートでいうとオールを漕いでいる人なんです。
    この漕ぐ力とスピードはやっぱりすごい。
    ただ、舵を握っている人は政治家で、舵が全然違う方向だと一生懸命こげば漕ぐほどどんどんおかしな方向にいっちゃうんです。
    20世紀型の政治家は明らかに舵取りを間違えていて、官僚が一生懸命がんばればがんばるほど、あるべき姿とはどんどん違う方向に船が行ってしまうことを、若手官僚はみんなわかっている。優秀であれば優秀であるほどわかっているんです。
    だからもう、舵を取る人を変えなければならないというのが私の結論。
    今までの政治家では21世紀の舵は取れないから、私が舵を取ろうと思ったんです。
    私が舵を取り、私たちの後輩や同僚の若手官僚たちがまた一生懸命パワフルにオールを漕いでくれれば、またこの船はいい方向に向かう。くわえて、これからはオールを漕ぐ人は官僚だけじゃなくていいし、NPOや民間企業、学者から「ベストチーム」をつくればいい。もちろんそのなかに官僚を排除する必要はないんです。


仕事観

  • 熟議という言葉をご存知ですか?
    私は全国の教育現場でこの熟議を広める活動をしてきました。
    熟議とは、遠くの象徴や虚像を単に消費するのではなく、人生の本当の幸せとは何かを考えて、実在の自分に自信と誇りを持ち、友達を信じ、尊ぶための方法です。
    日本は全体的にこの「熟議」が足りていないように感じています。
    一昔前に比べても、人々の価値観や生き方の多様性が広がり、単純には答えが出ない問題ばかりです。難しいことがあると他人のせいにしてしまう風潮も見受けられます。でもそこでしっかり熟議すること。それがこれからの私たちが取り組まなければいけないことですし、若者に身に付けてもらいたい生き方のツールだと思っています。
  • 好きな言葉やモットーは何かと聞かれるととても迷いますが、その中のひとつは、中国の「中庸」に書かれた文章です。
    「博学之、審門之、慎思之、明弁之、篤行之」。
    博学を博学で終わらせるのではなく(机上の空論にしない)、それを篤く実行するところまでつなげていくための、しっかりとしたプロセスを繰り返すことが大事。
    言うだけではだめ。実行すること。それが政治家の仕事です。


教育

  • 教育現場にいると、なぜ学ぶ必要があるのか問われることがあります。そのとき私はこんなことを考えます。
    学びというのはよりよい人生をつくるものです。提供されるものの質や量を増やすことが限界にきている現代において、すでにあるものの意味付けやその生かし方こそが、幸せに直結します。そのきっかけとなるのがまさに学びなんです。
  • 情報過少の時代は『情報』を獲得することに意味がありました。
    しかしインターネットの普及で『情報』量が圧倒的に増えた中でいかに差や異を作り、新しい価値を生み出せるのか。情報洪水の中で生き延びる力がこれからは必要になってきます。
  • 人を育てるというのは本当に難しい。私も高校、大学と教鞭をとりましたが、人を育てることほど難しいことはない。
    個人でもそうですが、教育制度を考えるというのもまた大変な難しさを伴います。
    なぜなら、良い教育とは「カスタマイズ」と「タイミング」という2つがそろわないと有害にすらなりかねないからです。
    皆さんも仕事で部下の教育や、お子さんの教育など、大人になると自分の成長だけでなく相手の成長にも努力されていると思いますが、本当に難しい。でもそこが面白いところです。
  • かつて学校には世の中の最先端の設備が整っていました。
    でも今は、古いマシンを見たければ学校に行け、という笑えない状況です。
    日本では、欧米諸国に比べて最も品質が良く安いインターネット通信環境が整っているにも関わらず、学校は『昔の環境』という状況。これはぜひ是正したい。
    選挙活動もようやくネットを活用できるようになりました。でも本当にようやく、です。ネットのパワーを理解している人の少なさがこの対応の遅さにつながっていると言えるのではないでしょうか?私が変えなければと思っています。
  • 平等と共生の最大の違いは、正義を実現するために不平等を認めるか否か。人はそれぞれに望む生き方があるわけで、「私はお金要らないけど自由、チャンスをください」という人がいたとしても、共生主義はそれを認めるが、平等主義だと、切り捨てられてしまう。
    今の日本の教育はその典型。みんなが画一化された教育を受けることは、決して正義ではありません。
  • これからの教育は、ピアニストになりたい人にピアノを、スポーツ選手になりたい人にはスポーツ教育を、が基本です。
    今まではみんなに「平等」と称して同じような学びの機会を与え、無理なときには、一律に提供を断念した。個々の願いや事情という多様性に応えてこなかった。
    それは間違っています。


コミュニケーション

  • ネットに詳しい政治家、というように言っていただくことが多いですが、ネットが一番なんて思っていません。
    人はコミュニティに仲間入りすることで精神的な豊かさを感じます。でもコミュニティというのは、結果です。コミュニケーションが継続されることで、コミュニティになります。よいコミュニティの条件は、熟議と創発的協働があること。外部の力で動かされているものは、本物のコミュニティではありません。
    コミュニケーションに必要なのは、共通の「スペース」、「言語」、「関心」です。
    ネット上のバーチャルなコミュニケーションの利便性ゆえに、バーチャルなコミュニティがたくさん誕生しました。それによって私たちの世界は大きく変わり、豊かになったと思います。
    ただ一方でやはり人間は五感も大事で、フェイストゥフェイスも大事。
    リアルとネット、On-line to Off-line。
    その絶妙なバランスを探していくのがこれからの社会の課題ですし、面白いところではないでしょうか。

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