鈴木寛(すずき ひろし かん)

教育(初等中等教育)

PISA結果大幅改善 課題はレベル1以下層対策

2012.02.18更新

2000年から3年ごとに実施されているOECDの国際比較の学習到達度調査であるPISAの2009年実施分の結果が発表されました。PISAは読解力を中心として、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野を調査したものです。

日本は今回読解力の順位が著しく回復し(15位から8位)、上位層であるレベル5が増えました。これは文部科学省の朝読書政策や、前回のPISA結果に衝撃を受けた各家庭の努力というものが、かなり効果をあげているということです。しかしながら、下位層であるレベル1未満の生徒が今なお4.7%います。韓国が1.1%、フィンランドが1.7%ですので、日本はこの層への対策の強化が最大の課題となっています。

昨年度35人学級への移行がついに実現しましたが、民主党が掲げる少人数学級政策は、公教育が支えていく他ない、レベル1以下の下位層への対策という観点からも、なんとしても断行しなければならない改革なのです。

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