鈴木寛(すずき ひろし かん)

熟議・新しい公共

小・中学校に子ども熟議を導入

2012.02.18更新

昨年4月、ついに新学習指導要領が全面実施されることになりました。この新学習指導要領においては、未来を担う子どもたちに「生きる力」を身につけさせることを大きな目標としています。この「生きる力」の習得の中でも、特に私たちが重視しているのは言語活動の充実であり、そのことを通してコミュニケーション能力の育成を図っていくことです。
 変化が激しく、未知の課題に直面する時代においては、他者と共生・協働し、知恵をもちよることで、困難を克服していく力が必要です。そのために教育現場では、知識や考え方を一斉に指導する授業だけでなく、子ども同士が教え学び合う協働的な学びにつながる授業を積極的に取り入れることも重要です。
 文部科学省では、多くの当事者による「熟慮」と「議論」を重ね、教育に関する身近な課題の解決や政策形成につなげる「熟議」の取り組みを推進してきましたが、この「熟議」をする力は、新学習指導要領の「生きる力」の理念とも通じています。
 文部科学省ではすでに、「熟議」の取り組みを学校教育に応用したものを「子ども熟議」「中学生熟議」として、全国の事例を紹介し始めました。新学習指導要領をふまえ、「熟議」の考え方に沿った指導を進めることを通達しました。

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