すずかんMAGAZINE NO.23 「攻撃のタイムリミットが迫り来る中で」 | |
2003.03.19
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米国等によるイラク武力行使が、目前に迫ってきました。 国会も大変緊迫しております。明日(20日)は、議員全員に深夜まで 待機命令がかかりました。国連の安全保障理事会での様々な努力が 継続され、各国が、知恵を絞っている最中に、どうしてそれを今の タイミングで打ち切らざるを得ないのか? ブッシュ大統領はなぜ我慢が できなかったのか? 少なくとも、この点だけは、問われて しかるべきだと思いますし、小泉首相も、米国に対して、さらに 粘り強く国連協議を継続すべきだとアドバイスすべきだったと思います。 繰り返し申し上げますが、今回の武力行使は、湾岸戦争のときの 国連決議に基づくクウェートへ侵攻したイラクを排除するための 武力行使とは、質的に、法的に、意味合いが全く違います。 そして、国連決議1441の厳格な履行、大量破壊兵器、生物・ 化学兵器の完全廃棄、テロリストへの断固たる態度をイラクに 求めることは当然でありますが、だからといって、どうしてあのような 国連決議なき国連憲章違反の行為が米国だけ正当化されるのか? その理由も見当たりません。少なくとも今回のことで、1648年以降 国際社会が作り上げてきた、「先制攻撃は違法な戦争で許されず、 自衛の戦争だけが許される」という国際法のルールが今回のことで 崩れてしまったこと。そして、1945年以降作り上げてきた、国連に よる安全保障フレームワークが、国連を作った米国自らの手によって、 崩されてしまったこと。後世の歴史家は、この事件以後、国連時代が 終焉を迎えていったと語り継ぐことでしょう。そして、それに対して、 日本政府は何もいわなかったと。今後、如何に、国際安全保障の フレームを作り直していったらいいのか? いずれにしても、大変な 時代になります。 何よりも、私は、日本国民の生命への危機が高まること、そのことに 小泉政権が無頓着なことが気がかりです。日本も、自ら厳戒警備体制を 固めなければなりません。日米安保体制は重要です。しかし、今回の 国連を無視した武力行使は、国連尊重主義を定めた日米安保条約 第一条にも反しています。また、米国との同盟関係にある他国も、 主張すべきは主張しています。 本日19日は、駐日イラク大使シャーキル氏を、毎週水曜日に放送しています スズカンTVの「スズカン水曜日」のゲストとして、お招きをしました。 もちろん、私からも、国連決議1441の履行、テロリストとの関係に 関する懸念などはきちんと伝えさせていただきましたが、同時に、 イラク側の主張も聞きました。 http://www.suzukan.tv にインタビューの 全貌を掲載していますので、是非ご覧ください。大使が、「日本国民には 感謝している」と発言されたのは印象的でした。TBSのニュース23も 取材に来ていました。皆さんが、直接に、いろんな立場の方々の意見を ご覧いただいて、感じていただき、この問題を考えていただければと 思います。そうしていただければ、少なくとも、がんばってスズカンTVを やってきた甲斐があります。これから連日、緊張の日々が続きます。 対応を間違えば、北朝鮮問題にも、大きく影響する問題です。 日本の皆様お一人お一人の生命と健康と財産のためにスズカンは 最善を尽くします。 |
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