すずかんMAGAZINE NO.13 「政党とは何か?」
2002.10.10 

みなさん、こんにちは。久しぶりのメルマガです。

ご存知のように、鳩山新体制は苦渋のスタートです。代表選挙以来、
この間、何度もメルマガの原稿を書きました。夜になって落ち着いたら
送付しようと準備していると、また、いろんなことが起こって、
再び書き直すということの繰り返しでした。考えがなかなか、
まとまらなかったり、いろんな方々の名誉にかかわる話もあるので
書きにくいことがいろいろありました。
次回のスズカンフォーラムにお越しいただければ、
裏話も少し申し上げられると思いますが、鳩山さんもそれなりに
お考えがあってのことだということは、自分なりには今では理解しました。
今なお、党の内外から厳しい叱正・評価をいただいていますが、
私としては、将来のためにいい勉強になりました。

今回は、党の代表選びをめぐって、いろんな混乱が起こったわけですが、
そもそも、政党とは何か?あらためて考えてみたいと思います。
政党とは、本来は独立した議員の自発的な集まりであるべきだと
思っています。そもそもは一人一人の議員が全国民を代表して、
この国にとって必要な仕事を着々と取り組んでいくべきであって、
そうした独立した議員が集まった議員の協同組合が党です。
そして、その組合員同士協働して何かをしたほうがより効果が
上がることがあれば、組合のなかでチームメイトを捜し、
いいチームを組んでいくというのが本来の筋だと思います。

私の場合は、代表がだれであれ、幹事長がだれであれ、
私の信じる教育改革を一つ一つ進めていきたいと思って
日夜がんばっておりますし、党内にも、教育改革を共に
実施するいい仲間が増えつつあります。

今回の幹事長人事騒動、私も正直、少しびっくりはいたしましたが、
私の率直な感想は、代表ならともかく、幹事長を誰にするかで
ここまで党内大騒ぎすることだったのかなと思います。
民主党の幹事長の場合は、議員への資金配分を
それぞれ恣意的に変えたりするようなことをできるわけでは
ありませんから、個々の議員活動に大きな影響が
出るわけではありません。本当に何が困るのか、冷静に考えて
欲しかったと思います。一般の会社の専務人事でここまでもめて、
それが、ここまでオープンになってしまうことは、余りないと思います。

よく「これじゃ選挙に勝てない」という声を聞きますが、代表ともなれば
党の顔ですから、多少なりとも選挙結果に影響が出るというところまでは
理解できないでもありませんが、幹事長のカリスマ性にまで
自分の再選を期待するのは、あまりにも他力本願すぎるのでは
ないかと感じました。後は議員・候補者本人の資質と努力だと思います。
現に、自民党の若手は、前回の総選挙、森総理の自民党で
戦ってきているわけで、それに比べれば、選挙上も確かにプラスは
ないかもしれませんが、大してハンディでもありません。むしろ、
あそこまで長期間、文句・不平を言い続けたことが最悪でした。
結果、自分たちが頼ろうとしている党代表のイメージも、民主党のイメージも、
ダウンになってしまいました。自分で自分の首をしめただけです。
組織やチームというものについてのもう少しきちんと考えてほしいなあ
というのが率直な今回の感想です。

しかし、民主党への評価・評判はかなり厳しくなってしまいました。
ちょうど昨年春の小泉内閣誕生直後のことを少し思い出します。
あの時も、吹き飛ばされそうな逆風をもろに受けていました。
今回も相当厳しいです。しかし、こうしたときには、じたばたせずに、
今一度、原点や基本というものを思い起こし、まじめな努力と準備を
積重ねながら、風向きが変るのを待つことだと思っています。
自分の見識を磨き、それぞれの分野で日本のために努力を
積重ねることしかないと思っています。

政治とは何か? まともな政策を打ち出し、実現することです。
そのことを地道に説いていきたいと思います。まともな政策を
誰ができるのか? 不良債権処理にしても、過去の失政の総括を
自民党政権ではできません。北朝鮮などの外交政策にしても、
過去の失政の総括を自民党政権ではできません。経済政策にしても、
自民党政権では、結局、官需依存の景気刺激策しかできません。
思い切って公共事業を減らして、それを教育費、介護費、住宅費などの
家計支援、そして中小企業予算などに回して、家計消費と中小企業投資を
刺激する民需主導の景気政策を直ちに実行できるのは
民主党政権しかありません。冷静に詰めて考えていけば、
政権交代が必要なことは、自民党の若手までもが理解しているのに、
なかなか、そうならない。何かうまくいかないときには、必ず、本人にも
問題があるといいますが、民主党に、いろんな面が欠けていることも事実です。
今は、各議員が本当に日本再建の道をきちんと考えて、それを、
地元の有権者の皆さんに説き続け、理解を求めること以外ないと思います。
今回の混乱で、民主党の弱いところが、より露わになりました。
露呈した傷を一つずつ地道に直していくことの積み重ねによって、
党としての自己治癒力・復元力が芽生えてくると思っています。

新体制では、本日から、党全体の副幹事長を仰せつかることになりました。
今の民主党において、この仕事を担うのは正直大変に気が重いです。
日本政治の常識では、議員になって、まだ1年の私がやるような
ポストではありません。しかし、民主党の苦悩が、私の人事にも
現れているのでしょうが、大命が下った以上、お役を真摯に
務めるしかありません。ますます、大変になりますが、
今の苦労が実を結ぶ日が必ずやくることを信じてがんばります。