すずかんMAGAZINE NO.7 「民主党代表選をめぐって
2002.07.14

連日、9月23日に行われる民主党の代表選挙の件が新聞をにぎやかしています。
鳩山代表もいよいよ出馬表明し、菅直人幹事長はすでに準備万端の模様です。
横路さんも表明しました。また、若手の動きも連日活発で、鳩菅の時代は
終わったとのキャンペーンが、一部民主党若手によって繰り広げられています。
小泉総理に裏切られた有権者の皆様が、鳩菅についても今一物足りなさを
感じられておられることはよく承知しています。

しかし、民主党の若手でだれか代表としてその職がつとまるのか?と問われれば、
自信をもって皆さまにご紹介できる人間は残念ながら今のところおりません。
次の代表は、選挙の際にポスター映えするかどうかだけで、決めることは
できません。ポスト小泉として実際に総理大臣が務まる人物であるべきです。
当選回数・年齢などは一切関係ありませんが、真の実力はなければなりません。
どんな実力が必要か? リーダーたるもの組織をまとめ上げる・率いる能力が
何よりも重要だと私は思っています。

民主党政権での総理は、ただ官僚の作った神輿にのるだけの人ではありません。
総理大臣たるもの100万人を超える公務員組織の長であります。また、政府の
所管する団体・企業の数だけでも数千に及びます。これらを実際に指揮しなければ
なりません。

さらに官邸には、連日、様々な案件が飛び込んできます。その解決手法・対応も、
千差万別です。そのすべてに対して、部下たちと一緒になって、正しい判断と
的確な指示と行動をおこせるか? その際、トップとして、もっとも大事なことは、
適材適所に人材を配し、それぞれの能力に応じて仕事を任せるかということです。
そして、自分が信じて託した人が行った仕事の結果については最終責任を
自分がとるということだと思います。決して、トップは逃げたり、他人に責任を
なすりつけてはいけません。こうした観点からいうと、小泉さんもリーダー
失格です。自分で直接選任した閣僚がやったことを他人事のようにコメント
することがありますが、この人は何を考えているのだろうと思うときがあります。

そうした観点から見ると、民主党の若手には、若いときから一匹狼でやってきた
人が多く、組織に入り込んで、実際の組織を率いて何かに取り組んでこられた方は
少ないように思います。小泉総理も含め、しがらみのない一匹狼の威勢の良さが
この1年間は受けてきました。時代を変える切り込み隊長としては、
申し分ありません。しかし、これからはいよいよ倒幕運動を世代や立場を超えて、
様々な人々と連携しながら、一大国民運動にまで展開していこうという段階に
入ります。そういう意味では民主党の若手の役割はますます高くなりますが、
党の代表という立場でそれをやるのかというと、クエスチョンマークです。
これからの時代、維新をすべて仕切れるスーパーマンはいません。いろんな
タイプの人材によってベストチームを作っていくことが本当に大事になります。
そのチームメイクをどうするかという観点で、今回の代表選をいいきっかけに
していきたいと思います。

そういう意味でも、昨年の参議院選挙で当選した、さらに新しいタイプの若手、
例えば、京都選出の松井さんや愛知選出の大塚さん、東京選出の
私スズカンのように、組織のなかで15年以上仕事をしてきて、
いろんな人とコラボレーションするということの大事さを肌身で感じ、
その一方で、既存大組織の限界と矛盾も十二分に知り尽くし、そして、
新たなボランタリーなネットワーク活動の萌芽を創り上げてきた私達の
役割が、これからますます重要になると自覚を新たにしているところです。
ご支援お願いいたします。

★追伸:7月14日の朝日新聞に「住民基本台帳ネットワーク」の件で、
    私の意見記事がでています。是非、ご覧ください。