suzukan通信 VOL.01 「なぜ民主党」 | |
2001.06.25
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皆様、すずきかんです。 昨日は東京都議選でした。皆さんは結果をどのようにご覧になったでしょうか?自民党圧勝。小泉効果はとどまるところを知りません。小泉バブル現象をどう見るかは、面白い議論にもなりますが、私がやることに変りはありません。そこで「いま、なぜ民主党なのか」。ちょっと長くなりますが、お付き合いください。
私には、是非、やりたいこと、やらねばならないことがあります。それは、納得のいく社会の実現です。すなわち、一部の人間だけが不当に得をし続ける今までの政治構造を一掃し、寡黙であっても懸命に生きているすべての人々が、リスペクト(尊敬・尊重)され、報われる社会、自分を磨く・学ぶチャンスだけはすべての人々に十二分に恵まれている社会の実現です。 私は、通産官僚として内側から13年、慶応大学助教授として横から2年、合計15年間、この国の永田町・霞ヶ関の現場を見てきました。そして、政権維持だけが目的化してしまった与党議員の多くとそれに追従する霞ヶ関の一部の幹部たちが、歴史的使命をほぼ終えたと思われる諸施策を、自らの利権や省益の温存のためだけに守りつづけていること。さらに、その隠蔽に明け暮れる一方で、命を削りながらがんばっている若手官僚たちがいかに消耗させられているか、一般の市民・企業・団体の方々がいかに愚弄されているかをこの目で見てきました。時代の流れと逆行する状況が続きました。私が担当していました情報化政策のたち遅れも、そうした構造的な問題のひとつです。私は、「中央省庁の政策形成過程」というプロジェクトを若手学者と官僚とで一緒に行い、そうした実態を本にまでしましたから、今日の日本政治構造の問題と限界を熟知する一人になりました。 誰よりも国政の現場を見るチャンスに恵まれ、誰よりも政策づくりのノウハウを学ぶチャンスに恵まれてきた私が、単に、その知りえた知識を人に披瀝したり、今の永田町・霞ヶ関を横から揶揄しているだけでいいのか? これからの人生を如何に生きるべきか? 自分なりに思い悩みました。そして、今まで私が多くの方々からいただいてきたご恩に応えていくためにも、これ以上知的傍観者にとどまっているわけにはいかない。それが私の結論でした。 「義を見てなさざるは、勇なきなり」「一人がはじめなければ、何もはじまらない」。まず、誰よりも日本の問題を知ってしまった私こそが、歴史的使命を終えた既得利権・省益維持政治の改革をはじめなければと思いました。今度、京都から同じく民主党で挑戦する通産の先輩の松井孝治さんも同じ気持ちだと思います。私は、春からこうした活動をはじめておりますが、歴史的使命を終えた利権構造維持政党を擁護する立場で、国政に参画することはありえませんでした。 では、なぜ無所属ではないのか?今の国会法のもとでは、無所属議員は国会質問も時間が大変に少ないし、なによりも、法律の提案ができません。私もいままで大学で、そしていくつかのNPOでも、通産省の仕事の時から一貫して、幾ばくかですが、世の中のためにがんばってきたつもりです。しかし、国会議員でなければできない仕事があります。国会議員でなければならない仕事。それは予算、法律の制定です。 今、時代は大きな転換期にあって、革命的な政策転換が必要な時期です。産業社会を推し進めるという枠組みのなかで、今までは事実上官僚がその主導権をとっていましたが、その重要な仕事と責任を官庁だけにおしつけるのは、酷な話です。私も、官庁につとめていましたから、よくわかりますが、官僚は自分の与えられた権限の枠を踏み越えて仕事することを許されていません。ですから、自らの役割や権限を見直したり、抑制したりすることはそもそも難しいのです。こうした時期こそ国会議員が枠組みをかえるイニシアティブをとらなければならないと思います。私はこの時期、国会議員でなければできない仕事をするために国政に挑戦します。例えば、予算関連法案を発案していくためには、衆議院で50名以上、参議院で20名以上の賛成が必要です。良し悪しは別として、議員単独で法案が提出できるアメリカと異なって、国会議員としての仕事を行っていこうとするとある程度大きな政党に所属せざるをえないのが日本の現実です。 では、なぜ自由党ではないのか? 小沢一郎さんのほうが、党首としてはしっかりしているではないか? とのご意見もいただきます。再び申し上げます。政党は党首のファンクラブではありません。今の小泉ブームはまるでワイドショウでとりあげられるミッチーサッチー騒ぎのようです。このままでは小泉人気はバブルとして弾けてしまうでしょう。政党は政党結党の理念によって選択すべきものだと思っています。平成の徳川慶喜こと名君小泉新総理は、本気で従来の利権構造維持政党を解党しようとしていることを私は信じたいと思います。私もこの動きには最大限の賛意と協力を惜しみません。必ず、大政奉還は間もないと思っています。そして、小泉さんの世代が壊した後のニッポンづくり。これが私たちの世代の役目だと思っているのです。 先進諸国では、大きく二つの考え方があります。アメリカでは、共和党と民主党。英国では、保守党と労働党ですが、私の政治信条はデモクラットです。つまり、僕は、介護や看病に疲れる母の背中を見て、口下手で人間関係に不器用な技術屋の父が、いつもいわれなき責任まで押し付けられて悔しい思いをしている姿をみて、そうした人々の代弁者になろうと思い、公の仕事に進むことを目指しました。 地方のコンクリートに消えていた我々の税金を人々の安心や学びに!自分を磨くチャンス(学習権)をすべての人に!このようなことを進めるための政策を、民主党の旗のもとではじめたいと思っております。よろしく応援お願いいたします。 |
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