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 参議員と有権者 〜 高邑 勉


 昨年の今頃は、まさに「熱闘」の真っ最中であった。すずかんへの支持を訴えるため、下町から多摩の山奥まで東京都内を東奔西走。すずかんと共に連日の遊説生活を送っていたことを思い出す。熱烈な支援者の皆さんのご激励に支えられ、76万票近くを得て当選したわけであるが、限られた時間の中で、とてもそれだけの人に会えるべくもない。選挙区の範囲が広い参院選の場合、ましてや地盤も看板も無いすずかんの選挙は、自身の後援会を主力に選挙戦を展開するというよりも、東京都下25小選挙区の各総支部や都議、区市議や数々の支援者のお膳立てにより、地域の支援者と触れ合って認知して頂くことに始まり、その後援会組織に最大限に動いて頂くことが重要であった。その為には、各総支部とそれを構成する全ての自治体議員の協力を得なくてはならない。すずかんが昨年1月の公認決定後、真っ先に取り組み、また7月の当選後すぐに行った事は、各自治体議員への挨拶回りであった。また、12年に1度、都議会選挙と同時期に行われる参議院選挙であったこともあり、すずかんの選挙戦は民主党の各都議会議員候補の選挙戦と連動して展開された。組織上、遊説や街頭演説、集会などには、各総支部がその企画・運営に深く関わっており、いわば『参院選=各総支部の総力戦』という構図であった。

 上記の構造上、「参議院議員鈴木 寛」と一般有権者との接点を考える場合、直接に『すずかんフォーラム』などでお会いすることの出来る方を除いては、大部分が各総支部なり自治体議員を通した「間接的」なものである。ゆえに、すずかんにとって各総支部との「協働」は、政策的にも政治的にも重要な活動である。特に東京都下で行われる各級各種の選挙は、各自治体議員や首長を選出するという意味で、極めて直接的な、絶好の「協働」の機会である。

 そんな中で、私は昨年11月から、参院選では多摩地区の選対を運営して頂いていた、東京第21区総支部(長島昭久総支部長:立川市・日野市・昭島市)に出向させて頂き、2月の日野市、6月の立川市、の2つの市議会選挙を通して、小選挙区の日常の実際の戦いを経験する機会を得た。所謂「地元」活動の少ないといわれる東京都の参議院議員の事務所から、当選に向けて懸命に日々の政治活動を続ける小選挙区の「地元」事務所に入ったことで、すずかんの当選以来私の中で眠りかけていた闘争心に再び火がついたことは言うまでも無い。以下に、私が21区総支部で経験させて頂いた主な活動内容を紹介させて頂く。

 先ず、小選挙区の総支部の重要な活動の一つに、「後援会組織作り」があげられる。21区総支部では、殆どゼロに等しかった一昨年の補欠選挙以来、毎月1回の活動報告会を開催し、熱烈な支援者の拡大に努めて来た。総支部長自らが、選挙区内をくまなく歩き回るのは勿論のこと、秘書も名刺やポスター、政策やイベントの案内を記載したチラシ等を持って、「飛びこみ営業」さながらに、後援会の拡大活動に勤しむのである。一日中暗くなるまで廻って200件。その中で留守宅が半分、さらにインターンホン越しに断られ、顔を見ることが出来るのは40人乃至50人。明確な支持者になってくれるのは、わずか4、5人という世界である。まさに「苦行」だが、一度断られていた方でも、街中で「この間来てくれたよね。頑張って!」と声を掛けられることもあったりする。まさに人の道の難しさであり、日々の地道な活動が支援者拡大に繋がっていくことを実感するのである。また中には、各議員や民主党支持者などから紹介を受けた方やホームページを見た方、遊説を聞いて興味を持った方、等等、様々な経緯で支援者になるケースもある。そして支援者からは、日々、色々なアドバイスや要望が届けられる。「踏切が狭くて危ない」とか「駅のホームの安全対策が不十分である」といった声には、市議会議員と連携し、地域住民にアンケートや署名活動を行い、市への請願の旗振り役を務めたり、各種手続きのサポートをしたりすることもある。地元秘書の腕の見せ所である。そして、こうして地道に拡大させていった後援会組織こそが、「いざ選挙!」となると、頼りになるのである。

 また、私が経験した2つの市議選のような機会は、総支部がまさに総力をあげて全員当選を目指すことが宿命となる。秘書のみならず、有力な支援者も総動員で、各陣営のサポートに入る。そこでは各候補者それぞれの支援者の中に入りこみ、寝食を共にしながら闘い抜き、見事当選の暁には、これまでよりも更に強い信頼関係を構築することとなる。自然と総支部全体としても支援者が拡大することになるため、一人でも多く当選させることが至上命題となるわけである。

 すずかんも多忙な日程をやり繰りし各陣営に応援に入った。それも一度ではなく、事前と通算して二度三度と入った。これは候補者のみならず地元有権者にとっても元気づけられる事であり、街頭演説や遊説などで、党からの応援弁士が来ると、箔がつくというものだ。勿論、選挙のお礼の意味もあるが、すずかんが一貫して取り組んできた「人づくり」を、お一人お一人の有権者の皆様に、直接お訴え出来る絶好の機会でもあり、応援演説にも力が入る。毎月のように東京の何処かで何かの選挙が行われている状況では、選挙応援が、主要な地元活動の一つとはいえ、有権者1000万人を擁する大都市東京の参議院議員すずかんも大変である。

 この半年間、国会に勤務する秘書に加え、地元秘書を経験する機会を頂き大変多くを学ぶことが出来た。一人一人の、顔の見える有権者の方々と実際に触れ合えた事が、何より私にとっての「修行」になったと思う。高邁な政策も理想も、人々の中にあってこそ理解を得、感動の渦を起こしていけるものであることを実感した。その為には確固たる信念と、粘り強い行動力、そして何より、有権者を惹き付ける人間力が必要となるのではないか。

 これから私は、志を立てて中国に留学に行くが、政治・政策を学ぶのみならず、自身の未熟な「人間の器」を磨いて参りたい。そして将来、すずかんを始め多くの同志諸兄と「協働」し、世直しの嵐を巻き起こして行くことをお誓い申し上げ、結びとしたい。

 有り難うございました。
 そして、再見!


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