Home » 2-6 感染症流行時における地域医療体制の整備

2-6 感染症流行時における地域医療体制の整備

 この項目に関して、自治医科大学感染制御部長の森澤雄司先生に全面的な監修、論文の引用許可を頂いています。


Ⅰ  感染症、ワクチンに対する日本人の無理解

 島国であることなどが原因となり、我が国は他国に比べ感染症を多く持ちません。そのことが、感染症に対する認識の欠如やワクチンに対する無理解を助長させてきました。海外旅行に行く前は現地で罹患しうる感染症を調べ、そのワクチンを打った上で現地の動物にはなるべく触れないようにするのが欧米では当たり前ですが、国内に感染症をあまり持たない日本人はその認識がありません。

 ワクチンは一般的に少なからず副作用が出るものです。しかし、上述のようなワクチンに対する無理解から、日本人は「副作用」が絶対悪であるという観念が強く、副作用が出る薬剤に強い嫌悪感を示します。そのため日本ではワクチン投与が日常的に行われず、安定供給されません。

 

 感染症やワクチンに対する無理解は、実際に医師が診療をするときにも及んでいます。本来ならば子供と高齢者にのみ使うべきであるのに、安静にしていれば治るはずの若者や大人に投与しています。そのことは薬剤投与者の母集団を徒に増やし、副作用がでる患者は、どんな薬であれ必然的に多くなります。分母が大きくなれば分子が増えるのは当然ですが、マスコミは分子のみにスポットライトをあて、分母の大きさを考慮しない非科学的な報道を行います。それにより国民の副作用に対する嫌悪、誤解がさらに強まるという悪循環が起きています。

 

 日本人の「感染症音痴」は、新型インフルエンザや新興感染症の場合でも同様です。どんな感染症であっても、基本の対策を行っていれば拡大は防げます。その情報や教育が行き届いておらず、あたかも「新しい」感染症には従来とはまったく異なる「新しい」対策をしなければならない、と言うかのような報道がなされます。

このように、感染症に対する国民の意識の欠如、対象を絞らない医師のワクチン投与、そしてワクチンや感染症を科学的に報道しないマスコミの姿勢が、日本の感染症対策を遅らせているのです。

 

Ⅱ 解決策 国民の意識改革、地域病院が連携した新型感染症対策

Ⅰで述べたとおり、新型インフルエンザに関しても、一般の患者に対しては普通の感染症対策を行い、しかるべき患者にのみピンポイントで薬を投与すれば十分です。しかし、医原性の免疫不全になっている入院患者に関しては細心の注意が必要です。医原性免疫不全患者は、新型のインフルエンザに対して一般の人より抵抗力が遙かに劣るので、もし彼らのところに新型インフルエンザ患者が大量にやってくると、それだけ感染のリスクは高くなります。

 その解決策として、地域の病院が連携して対応することが考えられます。免疫不全患者のいる病院 ( 多くは高度先進医療病院である ) は新型インフルエンザの患者は取り扱わず、近隣の病院に回すのです。そして医療従事者の数に比較的余裕のある高度先進病院から一般の病院へ医師や看護師を派遣します。そうすることで、免疫不全患者は新型インフルエンザの脅威から守られるのです。

すずきかんと同じ灘高校出身で、医原性免疫不全患者を多く抱える自治医科大学病院の森澤准教授は、近隣の病院とプロトコルを結び、新型インフルエンザ発生時には連携して対策を行うことを目指しています。

 

すずきかんは、感染症対策に取り組みます。

・現場の基本的な感染症対策を徹底させます。

・新型インフルエンザの発生時には、地域病院が連携して感染のリスクが高い人々を守ります。360すべての2次医療圏で、そのような連携を義務付け奨励します。

 

 

 

1教育  2医療  3スポーツ  4文化  5育児  6アジア  7年金  8財源