すずかんの医療改革の「今」を知る(2007年5月号)
第19回「リハビリ日数制限を撤廃しましょう。」
昨年4月の診療報酬改定によって、保険診療で受けられるリハビリに日数制限が導入されました。
当初からこの改定には批判が相次ぎ、医療者や患者団体からリハビリ日数制限撤廃の声が上がっていました。
免疫学の大家で東京大学名誉教授の多田富雄先生が「リハビリテーション診療報酬改定を考える会」を昨年5月に発足され、保険医の皆さんとご一緒になって、約44万人もの署名が集められました。
この改定は、原則として発症から最大180日でリハビリテーション医療が打ち切られるもので、この制限から外れた対象者は、医学的見地からみて必要であっても、医療保険でリハビリを受けることはできません。
それは、たとえ意識障害や重度の合併症のためにリハビリ医療の開始が遅れたとしても例外ではありません。行き場のない「リハビリ難民」が推計4万人を超えると言われている今、即刻、開始後180日に変更すべきです。
リハビリは単なる身体機能回復のための施術ではありません。病気発症後、患者さんは、突然、絶望の淵に追い込まれ、毎日、不安と向き合いながら生きていかねばなりません。そうした患者さんの生きる意欲を取り戻すこともリハビリの大事な役割です。
厚生労働省は、医療機関でのリハビリ打ち切り後は、介護保険を使った介護施設でのリハビリへ移行すればよいといっていますが、そんな簡単なものではありません。医療者は大変な努力の結果、患者さんとの信頼関係を構築しているのです。
3月10日に催された「これからのリハビリを考える市民の集い」には、全国から約400名の患者・医療者が集まり、私も駆けつけました。その翌週になって、狭心症など一部の疾患については、日数制限を除外するといったリハビリ日数制限の見直し案が厚生労働省から示されました。この見直しは、中央社会医療保険協議会(中医協)の承認を経て、4月から実施されています。しかし、改善されたとはいえ、全ての患者を救うものではありません。我々は、あくまで日数制限を撤廃し、主治医の判断に委ねるというところまで、運動を盛り上げていきたいと思います。ぜひ、ご協力をお願いします。
