鈴木寛(すずき ひろし かん)

みなさん、こんにちは。東京都選出参議院議員すずきかんです。

ジバンもカンバンもカバンも無いサラリーマンの息子の私・鈴木寛が、本当に多くの方々からのご支援いただき初当選させていただいてから、はや11年が経ちました。

私が民主党東京都連幹事長として、取り仕切らせていただいた2009年7月12日開票の都議会議員選挙で都議会民主党は第一党に躍進、その流れに乗って7月21日には衆議院解散に追い込み、8月30日の総選挙で民主党は念願の政権交代を果たしました。

鳩山由紀夫内閣発足と同時に、文部科学副大臣を拝命し、菅直人政権でも引き続き留任させていただき、丸二年間、副大臣を務めさせていただきました。

2001年初挑戦のときの私の選挙スローガンであった「コンクリートから人へ」を実現すべく三度の予算編成に携わりましたが、2010年度予算で、文部科学省は国土交通省予算に並び、2011年度予算では、初めて文部科学省予算が国土交通省予算を上回りました。政権交代前に比べて教育予算は9%増、科学技術を入れた文部科学省全体でも6.7%の伸びとなり、同じく私が力を入れてきた医療再建のため医療関連予算は政権交代前の13.5%の伸びとなる、一方で、国土交通省の予算は30%カットした結果です。

こうしたドラスティックな予算構造の改革を一挙できたのは、ひとえに事務次官会議を廃止した成果です。政権交代前、重要な政策決定は各省庁の全事務次官より構成される事務次官会議にゆだねられ、しかも、全会一致したもののみを閣議に上程されていましたので、閣僚は議論すらできませんでした。ですから、一律に予算が減るならまだしも、他省庁の予算が増える中、自らの省庁の予算が減るのを容認する事務次官などはいるはずもないため、こうした予算のメリハリをつけることはほぼ不可能でした。

私は、1995年ごろから、国家・国民の未来にとって必要な投資(例えば、IT投資、研究開発投資、人材投資)に税金が回らず、日本がどんどん世界のソフトパワー重視の流れから取り残されているのをみるにつけ、1970年、80年代の予算配分構造を固定化してしまう事務次官会議の存在がその元凶にあると、共著「中央省庁の政策形成過程」で指摘していました。ですから、15年ごしで、政権交代によって、指示まちの政策形成システムにメスをいれることができました。

こうした予算配分構造の劇的な変化は、医療福祉・教育・学習支援業の雇用増を加速させ、それぞれ政権交代前の約1割、90万人程度の雇用増となり、そのことが、政権交代前5%台だった失業率が4%に低下し、8から9%の失業率の欧米に大きく水をあけた形になっています。若年雇用、非正規雇用の問題はあれど、日本の雇用政策がおおむねうまくいっている証左です。

マニフェストの重要項目でもあった高校無償化は、わずか六カ月で一気呵成に法案を通し2010年4月から完全実施に踏み切りましたし、35人以下学級の実現も、30年ぶりに学級編制を見直し、すでに小学校一年生、二年生で始まっています。大学運営費交付金の削減方針を見直し。学校耐震化は、67%から90%に進捗率は飛躍的に改善しました。

ライフワークの希望者全員奨学金制度はほぼ完成、10年前69万人であった奨学金貸与枠が政権交代後加速して、現在、134万人となっています。出世払い型奨学金制度も新設しました。

また、もうひとつのライフワークである「コミュニティ・スクール運動」ですが、10年前には、私と金子郁容教授とで出版した「コミュニティ・スクール構想」という本しか、ありませんでした。しかし、今や関係者のご努力でコミュニティ・スクールは1000校を突破しようとしております。地域の子どもは地域で育てるという志の下、保護者のみならず、子育てを卒業したシニア世代、学生・若者世代の老若男女が自発的に学びのコミュニティづくりに参加してくださっています。10年前、PTA以外の大人が学校に日常的に出入りすることは大変めずらしかったのが、今では、およそ40万人の方々が学校ボランティアとして活躍してくださっていいます。うれしい限りです。まさに、民が公共の担い手になってくださっています。

さらに、三つ目のライフワークでもある「熟議」運動も、副大臣就任時より、ただちに準備を開始し、全国各地で熟議の輪がどんどん広がりつつあります。私も、全国各地で毎週のように行われる熟議にひっぱりだこでうれしい悲鳴です。2011年度には、小学校向けの「子ども熟議」と「中学生熟議」を、学習指導に位置づけられた特別活動で行うよう、通知を出しました。こうした中で育った若者が世の中に出てくる10年後、20年後は本当に楽しみです。

結局、世の中のあらゆる難問がトレードオフやジレンマや葛藤や悪循環のなかにあり、万能の正解があるわけではなく、それぞれの状況に応じた暫定解を常に試行錯誤しながら修正していくほかありません。そのためにも、様々な当事者がそれぞれの情報や理解を共有し、当該問題を立体的に理解し、衆知を集めるなか熟議をつづけるなかで、自ずと解決策が浮き彫りになり、それを関係者心ひとつに協働してやっていこうという機運が自発的に起こってくる。そのために、熟議を行うのです。


このように内政・とりわけ教育政策に関しては、大きな成果を収めることができました。しかし、外交でのつまずきと、マスコミの報道姿勢、つまりは、失敗は徹底的に叩き、いい実績は無視するマスコミとあいまって、民主党政権のほとんどが否定されているのは、大変、残念です。しかし、マスコミや世間とのコミュニケーション力も、政権を担っていくうえで重要な資質・能力であり、こうした力も磨いていかないといけません。

日本中に「笑顔」取り戻したい───

2012年の2月5日、私は、ノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・セン教授とお会いしました。二年越しで準備を重ねた世界文明フォーラムのために来日していただき、まさに、待ちに待った出会いを遂げることができました。

もともと、私や民主党の政策の根底には、セン教授のケイパビリティ・アプローチという考え方が色濃くあります。ですから、わたくし自身は、教育と医療と仕事に力を入れてやってきたといっても過言ではありません。

健康で文化的な尊厳ある生活や人生が保障されなければいけないとのセン教授の理論に従えば、震災被災地では、まだまだ、人間の安全保障に欠けた多くの人々がいらっしゃいます。こうした方々に安心の医療と教育と雇用機会を提供するために全身全霊を尽くしてまいりたいと思います。

どんな家に生まれても、どんな地域に育っても、すべての子供たちが平等に学ぶ機会を与えられ、何か夢中になるものを見つけそれに打ち込む、それを大人たちが応援していく。

そして、大人たちは安心して子供を生み育て、また、それぞれが苦労しながらも納得の人生を送っていく。これこそが、私の目指す世の中です。

震災・財政難・円高・高齢化をはじめとして、閉塞感と不安感に社会全体がさいなまれています。これらを、これまでの枠組みや仕組みで乗り切っていくのは困難です。すべてを一般化し、標準化し、それぞれの特徴や事情を捨象し、紋切り型の分析と対策を押しつけてきたところに問題の本質があります。むしろ個々人々やコミュニティの判断力を磨き、それを支える絆を太く強く広くしていくことこそが、正解なき毎日を過ごしていくうえでの、唯一の正解です。そのためにも、個々が生涯学びつつづけていくための機会を保障していかねばなりません。

これからも、あらゆる人々が学び・学びなおす機会を保障し、教育費の家計負担をさらに軽減し、病める時には納得の医療を、そして老いた時には安心の老後を送れるような社会を創るため、現場で働く皆さんと共に「この国に生まれてよかった」と思えるまっとうな日本を創るために、私は全身全霊をかけて邁進してまいります。

何卒宜しくお願い申し上げます。





2022年サッカーワールドカップ招致プレゼンテーション(2010年12月チューリッヒFIFA本部にて) 23分30秒頃よりすずかん登場


Get Adobe Flash player

▲pagetop

  • ソーシャルプロデューサーズスクール
  • 社会創発塾
  • すずかんFacebook