Home » 2008年5月27日文教科学委員会

文教科学委員会 平成20年05月27日


西田昌司君

  自民党の西田昌司でございます。
 まず、この法案を審議する前に、先日来、本当にお隣の中国の四川省で大きな地震が出たわけですけれども、ここでは大変、小学校なんかも壊れまして、非常に大きな被害が出ているんです。我が国におきましても、地震国でありますから、常にこの耐震化ということは我が党だけじゃなくてそれぞれの党から、これ党派を超えて耐震化ということが喫緊の課題として言われてきたわけでございますけれども、この地震、本当に身近なところで、目の前で起こったわけで、対岸の火事というんじゃなくて、まさに他山の石としてしっかりと治めていかなければならないと思うわけでありますけれども、この地震を受けて文部省の方ではどのようにこの耐震化推進を考えておられるのか、まず冒頭、このことだけお聞かせいただきたいと思います。

政府参考人(舌津一良君)

 お答えいたします。
 学校施設の耐震化は、子供たちにとっても地域住民にとっても大変重要な課題でございます。現在、公立小中学校施設の全国平均の耐震化率は、昨年春の段階でございますけれども、十九年の四月一日現在で五八・六%でございます。
 このようなことを踏まえまして、昨年十二月に政府として生活安心プロジェクトなどにおきまして、大規模地震により倒壊等の危険性が高い公立小中学校施設、これ現在一万棟あるということが判明しておるわけでありますが、これを今後五年を目途に耐震化を図るという方針を示しているところでございます。
 文部科学省では、耐震化を速やかに進めるために、耐震診断の実施及び公表につきまして地方公共団体に対し数次にわたり指導を行っておるところでございます。また、財政支援ということで、地震補強事業に係ります補助率につきましては、一般の改修に比べて三分の一から二分の一のかさ上げを行っておるところでございます。また、予算につきましても所要の額を計上しておるわけでございます。またさらに、地方財政措置につきましても、従来一部地域に限られておりました地財措置につきまして平成十九年度から全国に拡大しているところでございます。
 今後は、危険性の高い建物につきましてはできるだけ早期に耐震化を図る必要があるということから、いろいろな対策を講じようというふうに現在考えておるところでございますけれども、なかなか地方公共団体の財政状況が厳しいということを踏まえまして、現在、補助率の話題がいろいろ出ておるわけでございますけれども、そういうようなことも踏まえまして、文部科学省としても耐震化の一層の推進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

西田昌司君

 この耐震化は本当に今日出席の委員どなたも推進を言っているわけで、党派の対立というのは何もないんですよね。そして同時に、先ほど言いましたように、やはり日本自身が地震列島ですから、いつどこで起きるか分からないと。たまたまこの前の阪神・淡路大震災のときは学校が開いている時間じゃない時間でしたから直接的な子供たちの学校での被害というのはなかったんですけれども、中国の場合にはまともにそれが起こってしまったと。
 だから、これは本当にいつ起こるか分からないので、とにかく一〇〇%すぐ早急にできるように、これやっぱりそういう大きな、向かいの国でありますけれども、ああいう災害が起きたことを真剣にやっぱり自分のことだとフィードバックして、是非ともこれは早急な対策を要望させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、民主党が提案されましたこの法案について質問させていただきますが、まず総論的なことからお聞かせいただきたいと思うんです。
 この法律、財政が破綻状態にある市町村の義務教育関係事務の国への移管制度の創設に関する法律ということでありますけれども、そもそもこの法律を出された経緯、趣旨をまずお聞かせいただきたいと思います。

水岡俊一君

 発議者の水岡俊一でございます。
 まずは私からお答えをいたします。
 二〇〇七年の三月に財政再建団体となりました夕張市は、今後厳しい財政再建に取り組むことになりました。予算編成は困難を極めており、とりわけ教育に係る歳出額は、二〇〇八年度予算において再建団体への移行前と比べますと約五五%の大幅な削減となっています。そして、市内の公立小学校及び中学校を今後それぞれ一校ずつに統合することが計画をされています。
 また、全国には財政が悪化し財政再生団体の指定要件を満たしそうな市町村がまだ幾つか存在をしており、今後も第二の夕張が出現する可能性も考えられます。
 地方公共団体の財政再生は一刻の猶予を待たない喫緊の課題でありますが、義務教育にかかわる国の責任は、財政が破綻状態にある市町村の児童生徒に対しても当然果たしていかなきゃならないわけであります。
 このような状況に思いをはせ、民主党は、発議者である西岡武夫議員、また鈴木議員らが二度にわたり夕張を視察をいたしまして、夕張の子供たちの学習権を保障するためにこの法案の土台づくりをしました。そして、子供たちが安心して学べるようにと文部科学部門が中心になり議論をして本法案を作り上げ、国会に提出をしたところであります。一回目は百六十六回通常国会、二〇〇七年六月十三日でありましたが、参議院へ法案提出を行いましたが、誠に残念ながら与党に無視をされまして審議未了、廃案となりました。二回目は今次百六十九回通常国会、二〇〇八年四月九日、参議院へ法案提出をしたところであります。
 財政が破綻状態になった地方公共団体では、民主的手続によって義務教育に係る適切な教育環境を確保することが困難であると考えられます。市町村にこのまま任せておくとナショナルミニマムが満たされないおそれがあることから、本法案は、新たに義務教育関係事務の緊急移管制度を創設することにより、財政が破綻状態にある市町村の義務教育を国の責任において確実に保障していくことを考えております。
 児童生徒一人一人が義務教育を受ける機会というのは、該当年齢を過ぎてしまいますと取り戻せるものではありません。そういった実態を見て見ぬふりはできないというふうに考えました。最終的な教育の責任を持つ国としては、何人たりとも見捨てることはできないと考えております。本法律案は、憲法第二十六条の教育を受ける権利の重要性にかんがみ、緊急避難的な措置として一時的に市町村から国へ義務教育に係る事務を移管するものであります。
 以上です。

西田昌司君 

 今おっしゃったんですが、具体的にはこれ夕張を想定していると、こういうことでございますね。それであと二、三、しかもそういうところがあると。これ具体的にどの辺のことを思っておられるのか、お答えできるのなら。しかし、お答えしていただくと、そのところがそんなことはないと言われるやもしれませんが、もし想定なさっているのならどこを思っておられるのか、それを是非お聞かせいただきたいのと、それと、この中には第二条に一定期間国に移管するというふうに書いてありますが、この一定期間というのはどういう期間のことを想定されておられるのか。それと、これは国の責任でするんだと、教育権の保障をするんだということをおっしゃいましたけれども、これどれぐらいの予算を、特に夕張なんかの場合、具体的に夕張とおっしゃっているんですから、想定されているんでしょう、予算。またそれから、これが国立化して、その人員も国家公務員となるんだと、義務教育に係る教職員は、そういう形言っておられますけれども、具体的にその場合どれぐらいの人数を思っておられるのか。まず総論として、そこまでまずお聞かせいただきたいと思います。

水岡俊一君

 幾つか御質問がありました。
 まず、どこかは想定をしているのかというお話でありますが、軽々な考えをここで申し述べると大きな問題となりますので、基本的には私たちはそれを答える立場にないというふうに思っております。
 ただ、様々な情報から考えますと、今、実質赤字比率というマーカーだけじゃなくて、連結実質赤字比率というマーカーを使って二〇〇九年度には測るというような理解をしておりますので、そういった面から行くと、既に九自治体ほど挙がっているのではないかという情報もあるということを私たちは聞いております。そのことについては以上にしたいと思います。
 それから、どれくらいの期間かということでありますが、これは地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づいている期間でございまして、これは、総務大臣の同意を得た財政再生計画を定めている市町村について、総務大臣それから文部科学大臣が指定する期間適用されるというふうに考えております。それは大臣が指定するということでありますから、財政再建の期間と同じかも分かりませんし、短くなるかもしれません。そういったふうに考えております。
 以上、取りあえず私からは二つ。

西田昌司君

 予算と人員はどれぐらいと思っておられますか。

水岡俊一君

 基本的にこの法案は直接的に予算を執行する法律ではありませんので、私がこの場で答弁として予算をお答えするのは適当でないというふうに思っております。ただ、全く想定をしていない中での話なのかということであれば、それはそうではありませんので、一つの指標として私たちが考えている数字を少し申し述べたいと思っております。
 二〇〇五年度、北海道における公立小学校、それから中学校一校当たりの教育費を算出してみました。それによりますと、公立小学校が約二億二千二百万円、それから公立中学校が二億五千六百万円になります。これは北海道の小学校及び中学校の学校教育費総額、人件費も含めた総額、その中から寄附金を引いた額を学校数で割り算出したものであります。これが一応一つの指標として考えているということであります。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 ちょっと今の予算の点を若干補足をさせていただきたいと思いますが、今申し上げましたように、小学校は約二億二千万円、公立が二億五千五百万円余ということなんですが、その内訳は、要するに国庫とそれから県費と市町村財政負担と、この三つに分かれるわけですね。
 それで、現段階でも公立の場合は、小学校の場合は国庫が四千七百十五万円入っています。それで、大体県費はその倍ぐらいだというふうに思っていただいたらいいと思いますので、純然、この市町村、夕張市が負担をしてというかすべきというか、今もうしていないのでこういう法律を出しているわけですが、標準形で申し上げますと、市町村が負担している額というのは七、八千万円と、こういうことになるわけですね。
 公立も同じ考え方で申し上げますと、約二億五千五百万余があって、公立学校の補助金は五千四百九十万五千円でございます、これ国庫補助がですね。県費が大体倍ぐらいでございまして、それを引きますと約一億円ぐらい、通常、市町村が単費で負担をするというのが大体のイメージでございます。
 それで、夕張の場合は、これほっておきますと七校ある小学校が一校に、そして四校ある中学校が一校にと、こういうことになってしまいます。もちろん、こういう事情で財政再建が必要な団体になったわけでありますので、七校そのままということは考えてございませんが、私も地元に行っていろいろのお話を伺ったり、あるいは地域的な、何というんですか、地形とか道路状況とかを見ますと、やはり三校ずつ、要するに七校を一校じゃなくて、七校を三校、あるいは四校を三校というのが大体望ましいところでございまして、したがって、今申し上げました一校、小学校については七、八千万、あるいは中学校については一校一億円分ぐらい、これを小学校でありますと、国がやれば、今申し上げた三校分ずつぐらいの、ネットで申し上げるとですね、ということになるというふうにお考えいただければと思います。
 これはもうお分かりだと思いますが、県費負担の部分はこれ今度国立になりますから、それは全部国が持つわけでありますけれども、一方で義務教育国庫補助金の分の北海道に行く分は減らしますので、ネットで申し上げると大体そういうイメージでお考えをいただければというふうに思います。

西田昌司君

 それで、今お話しいただいたんですけれども、今のお話伺っていますと、要するに、夕張で破綻して義務教育の負担がそのまま市町村では教育権が保障できないと、だからそれをやっていこうと、こういう趣旨ですよね、大体。
 ただ、そのおっしゃる趣旨は分かるんですけれども、私は、現状の教育制度、また夕張が破綻になった経緯も含め随分我々と認識が違うところがありまして、その辺を含めてこの法案の矛盾点を指摘したいと思うんです。
 まず、これは総務省にお伺いします。
 今、夕張が財政再建団体になったわけですけれども、私はこれ聞いていますと、夕張の財政再建団体というのは普通の財政再建団体になった経緯と随分経緯が違うんですよ。いわゆる一時借入金はもう極端な金額ですよね、三百億円を超えるという、そういう借入れがなぜ可能になったのかと。普通ですと、逆に言いますと、これはそんなに大きな金額になる前にむしろ財政再建団体になり、もっと言えば、もっと早い段階で手当てできていますからこんな大騒ぎにならなかったはずなんですね。
 ですから、その経緯をまずお聞かせいただきたいのと、そして今財政再建の計画が出されているはずなんですけれども、どういう形で今夕張自身がされようとしているのか、まずそれをお聞かせいただきたいと思います。

政府参考人(御園慎一郎君)

 御質問いただきました夕張市の現状と、それから今どういうことをしているかということをお答えしたいと思います。
 御承知のように、夕張は炭鉱町でございまして、炭鉱が閉山になりました。これに伴って人が減る、人が減ることによって税収が減ると、こういう状況、まあこういうことはどこでも炭鉱町であれば、日本中というか炭鉱の地域ではあったことでございますけれども、それに対応して行政サービスの水準等を見直すとか、それから組織のスリム化を行うとか、いわゆる行革努力というのをやっぱりこれは遅れていたと言わざるを得ないと思います。ちなみに申し上げれば、職員数でいっても標準的な団体の大体倍ぐらいあって、それが結果として人件費が非常に重たい負担となる。

西田昌司君

 ちょっとそういう質問じゃなくて、私がまず指摘しておきたいのは、要は、財政再建団体に指定されましたけれども、それが一時借入金、この問題が一番大きいんじゃないのかということですよ。それは、まさに言えば、これ会社でいえば粉飾決算ですよ。とんでもない話なんですよ。そこが一番大きな問題で、実はこの問題について、普通、粉飾決算会社ですればとんでもない話で、これは、その責任者、経営者は当然逮捕なり刑事責任、当然、これ訴追されます。そして、その中で財政再建やっていこうと、こういう話ですよね。ところが、夕張はそういう話になっているんですかね。そこをお聞かせいただきたいんです。

政府参考人(御園慎一郎君)
 大変失礼いたしました。
 前提としてそういうことがありますが、赤字が三百五十三億と多額になったのは、まさに委員御指摘のように、観光事業等のいろんな事業に手を出した、それが思ったとおりいかない、思ったとおりいかなくて赤字が出たときに、まさに御指摘のように、会計間で年度をまたがる貸付け、償還というような不当な会計処理を、不適切な会計処理をしたことによって、その赤字が見えないまま、まさにもっと早い段階で手を打てば三百五十三なんかにならなかったのが、見えないままここに来てしまったということがあったということが原因で、したがって、こういう団体はそんなに、ほかのところはもっと早めに手を打っているわけですからこんなことにはなっていないということが現状でございます。
 今どのような再建をしているかというと、御質問にあったことで申し上げますと、十八年度から三十六年までの十八年間という非常に厳しい期間の中で、市を挙げて償還計画を立てて、歳入歳出の徹底した見直しを行っていくということをしているところでございます。
 具体的に言わせていただきますと、歳入でも税率、市民税でいっても制限税率いっぱいに取る、いただくように市民にも負担をお願いするとか、それからごみ処理みたいなものはこれは手数料なかったようでございますが、そこでそんなのも遅きに失しましたが、これもやるようにした。それから、行革もいろんな努力をして、事務事業の抜本的な見直しだとか、それから観光事業は指定管理者に渡す、あるいは病院も診療所に落として公設民営にするとか、様々な努力をしているところでありますが、大変厳しい状況の中で努力をしていただいているというふうに認識しております。

西田昌司君

 それと、もう一つだけちょっとお聞きしますが、これ財政再建今しているのは平成十八年から平成三十六年ですか、期間。間違いないですね。この十八年間にわたってやると、やっているということですよね。そうすると、今この夕張の話を前提とされているんでしたら、大臣の指定ということですから、そうなったというわけじゃないんですけれども、十八年間にわたって、十八年間にわたってこの義務教育の小中学校を国が国営でするということ自体果たしていかがなものかなと私は思います。それはまた後で指摘しますが、まずそういう問題があります。
 それから、文科省にこれはお聞きしますが、先ほどからこの夕張の話で、要は義務教育が立ち行かなくなっているんだと、こういう御指摘があるんですけれども、私は、そうじゃなくて、そもそも、提案者からも話ありましたけれども、要するに、義務教育の経費については、これは基本的に道と国がその大半を持っているわけなんですよね。ですから、本来こういう財政再建団体になっても義務教育だけはちゃんと担保できるように、元々そういう制度の仕組みになっていると思うんですよ。
 ですから、そういう意味でいいますと、夕張が今財政再建団体になったということでありますけれども、それがために直接的な影響は出ないはずになっていると思うんですけれども、文科省のこの見解をお聞かせいただきたいと思います。

政府参考人(金森越哉君)

 お答えを申し上げます。
 義務教育につきましては、憲法の要請に基づき、全国すべての地域におきまして一定水準の教育を確保し、教育の機会均等を図ることが重要でございます。このため、市町村の財政力によって教育の格差が生じることのないよう、現行制度におきましては、義務教育費の大半を占める教職員給与費につきましては国と都道府県の負担でその全額を保障いたしておりますとともに、授業料の無償や教科書の無償給与などにより憲法第二十六条に定める教育の機会均等を担保しているところでございます。
 市町村の財政が破綻したからといって、義務教育の根幹に直ちに重大な支障が生じる仕組みとはなっていないところでございます。

西田昌司君

 今局長の方から答弁あったとおりだと思うんですね。
 ですから、これは夕張を支援したいというお気持ちは私も分かるんですよ。分かるんですけれども、そもそもこの法律を作ることの意味が果たしてあるのかということをまず御指摘させていただきたいと思います。
 そして、その上で、これ個別にちょっといろんな条文の質問をしますが、逆にこの法律がもし通ってしまうととんでもない様々な問題が出てきますので、そこを私指摘したいと思うんです。
 まず、これは第七条になるんですか、第七条で、国に移管された義務教育関係事務の処理は、適用市町村が財政再建団体となる前の小学校及び中学校に係る教育環境を確保することを基本としつつと、こう書いてあるわけですね。ということは、今ちょっとお話しになりましたけれども、元々これは小学校が七つ、中学校が四つでしたっけ、ありまして、今統廃合の話がされていますよね。しかし、今提案者はちょっとそれが三つというような形でおっしゃったような気がしますけれども、そもそも移管される前のその教育環境を確保しつつということでしたら、そのまま前の七つ、四つの体制を守るということを意味しているのかなと私は思ったんですけれども、それと違うことをおっしゃいましたね。だから、ここに書いてある意味は一体どういうことなんでしょう。
 その今おっしゃった話によりますと、市の財政再建の方では、これはそれぞれ一つにするんですよね。一つにするのが市の方針なんですよ。それを国立化することによって前の環境にするという、前のまま担保するというんでしたら、そのまま前の七つ、四つの体制を担保するんだと答えられるのならそれはそれで私分かるんですけれども、そうじゃない答えされましたね、今。それじゃ、その三つに決めるというのは、今民主党の方が言われているけれども、住民の方がおっしゃっているんですが、大体、その基準は一体どこから出てきたんでしょう。そもそもそれがおかしいんじゃないかと。
 つまり、本来、この今やっている、財政を立て直ししているまさに現場の夕張市では、一つ一つでいいと言っているわけです、やっていくと。それを無視してそういうような提案ができるものなのかなと。ここのところ、いかがお考えなんでしょう。統合についてどう考えておられるのか。

水岡俊一君

 お答えします。
 第七条に書いてございますのは、二行目に「適用市町村の住民の意向に配慮し、」ということでありまして、西田委員も今その点はとらまえておっしゃっていただいたものというふうに思っております。
 住民の意向というのは一体どういうことかということからひとつお答えをいたしますと、例えば小学校、中学校の統合の件に関して言えば、住民の中にいろんなお考えがあるわけですよね。統合ということについて反対だというふうにおっしゃる。例えばそれは、少人数の学校でもいいから近くの学校に通わせたいという保護者の方々もあるかもしれない。しかし、少人数では社会性が育たないからこれはやっぱり統合して大きな学校にしてほしいという意向もあるかもしれない。そういったことをつぶさに住民の意向を聴いていきながら最大公約数的なところを探していくというのが本当の姿だろうというふうに思っております。
 その中で、じゃ、小学校は住民は一校でいいと言っているじゃないかというお話が今ございました。これは実は破綻に陥る前に、財政再生団体に陥る前に実は市の方の考え方は三校であったというふうにお聞きをしております。その辺りは鈴木の方からまたフォロー、カバーをしていただきたいと思いますが、そういった中で、実際には財政再建団体になったときに、財政再生計画の中ではもう一校にして極力予算を縮めていくんだということがそこに盛り込まれた。ですから、いや応なしに一校にされたんではないかというふうに私たちはまた考えるところであります。
 とりあえず私の方から。

西田昌司君

 いや、これ、夕張の再建の話がされていまして、要するに今現状が七つ、四つのを三つにという話されましたけれどもね。要は、それは夕張自身が、夕張市の住民自身が、今再建していこうと思うとこれは前のときの体制ではできないと。国がこうせいとか、ああせいというよりも、また民主党がどうせいというんじゃなくて、自主的にこれ決めてこられているわけですよね。
 再建団体になる前までは三つだというふうにおっしゃっているけれども、実は今一番大事なのは、この財政再建していきますと、三つになるというふうにおっしゃっているけれども、その後、これ十八年例えばたって平成三十六年になったときに、じゃ本来、今財政再建で一校にしていこうと思ったのに三校体制にしましたら、その分の負担は非常に大きなものになってくるんですね、これ。つまり、今民主党の方は一挙に減らすよりも三校でいいような話をおっしゃっていますけれども、これは財政再建し終わった後が大変な負担出てくるわけですよ。
 ですから、それはそもそもそういうことも含めて住民が、自分たちの町自身がどうやってやっていけるのかということでこれ一校という話にしているんですからね。それを、今のをそのまま持っていくというならまだ分かるんだけれども、何か我々にとっては根拠のない数字で、民主党案という形で三校だというふうに私は理解しておりますけれども、これはどうか、いかがなものかなというふうに思います。
 それともう一つ、六条に国立化ということで、要するに文部科学大臣がこの事務処理をすると、つまり国立化ということを言っておられるんですけれどもね。先ほど言いましたけれども、そもそも、今現在の財源的に言いますと、義務教育に関しては国と道がこれ大半持っているわけでございますからね、そもそも国立化にする意味が果たしてどこにあるのかということなんですよ。
 そして、国立化していくときに様々な問題で、例えば「義務教育関係事務の」ということでありますから、教職員だけじゃなしに、その義務教育の関係をする市町村の職員も当然その義務教育関係の対象になりますよね。そうしますと、学校の先生だけじゃなくて、教育委員会の中のある特定のその担当者が今度これ国立になってきますと国の公務員だという形に当然なるわけですよね。そうなってきたときに、一体その人はどこから呼んでくるわけですか。国から要するに市の教育委員会のうち小中学校担当の委員として派遣するのか、それとも、たまたま今までされていたその担当者を今日から指定団体になったので、財政再建の間は、今度は国家公務員としてやりなさいと、こういうことになるのか、これちょっと意味が分からないんですよ。それは、そういうことはどういうふうに考えておられるんですか。

水岡俊一君

 先ほどから幾つかございますので、順に答えたいと思います。
 一つは、一校が住民の意思ではないかというお話でございました。それで、先ほど御説明をいたしましたように、民主党の方で現地に参りましてヒアリングをいたしました。そのときに出てきた一つの意向として三校という数字があったので、そういったものを一つ私たちは考えているというふうにお答えをしたわけであります。ただ、この法律を成立の暁にはどういったふうに進めるかというのは、これは改めて住民の意向をきちっと酌み取らなきゃいけないというふうに思っておりますし、そのときに一校というのが本当に住民の意向であるならば、それはそうすることになろうかというふうに思っております。
 ただ、私は学校現場にいた人間として思いますのは、七校あったものを一校に統合するということであれば、大規模改修をするというようなお話がございましたし、そういったことでいろんな経費的な面で三校、例えば三校であるとか四校に統合することと一校に統合することがどちらが経費が安いかという問題はよくつぶさに検討しないといけないというふうに思っております。
 それから、スパンが長いわけでありますから、そういったスパンの中で新たな統合計画も出てくるかもしれません。それはなぜならば、子供の数を年次的に見ていく中でどういった統合計画が妥当なものかということはやはり検討をきちっとしていかなきゃいけないと、こういうふうに思っております。
 それから、国と都道府県が大半を持っているのでここで国立化にする意味があるのかというお話でありました。
 実際には人件費の部分でいえばそうですね、その点についてはそのとおりだというふうに思っております。ただ、子供たち、児童生徒にとってみれば学校という施設にかかわる部分というのは非常に多うございますね。そういった学校施設というのは設置者の責任によって建設をし運営をされていくということから見ると、市町村の影響が非常に大きいというふうに思っております。だから、ここの部分で国が関与をしていかなければ実際に建物を健全な状態に保っていくというのは難しい部分が出てくるのじゃないか。これは西田委員が先ほど御指摘になった耐震構造にしていくということが求められていたとしても厳しい財政計画の市町村の財政の中ではそれは無理だと、あるいは順位が、プライオリティーが後に回っていくというようなことになれば子供の安全を確保することはできないということになりますので、国が関与をするという意味は非常に大きいというふうに思っております。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 ちょっと幾つか補足で情報を御提供申し上げた方がいいかと思いますのでお話を申し上げたいと思います。
 先ほど、夕張以外にどういうところがあるのかというところで、提案者水岡委員からの御発言がちょっと途中になっておりましたが、もう一つ、実質公債費比率という手法もありまして……

西田昌司君

 その話は、私の質問したことに先答えてください、それはいいですから。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 いや、ですけれども、そもそもこれは夕張だけなのかという誤解があるので、これは夕張だけではございませんということをきちっと御理解をいただきたいので御説明を申し上げています。

西田昌司君

 質問時間は私に与えられているんですから、私が言った質問に答えてくれればいいんですよ、今言っていることは。

委員長(関口昌一君)

 委員長の指示を受けて答弁また質問をしてください。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 であれば、子供に罪はないということだけ御理解いただきたいということでお答えをさせていただきます。

西田昌司君

 まず私が聞いたのは、総論で聞きまして、その中で今各論で夕張の話をしていますから、夕張の話を答えてください。それで、その上で私が今言っているのは、国立化したときに今言いましたように国家公務員になるんですねと、そのときに教育委員会の中で義務教育担当の職員も当然国家公務員となるということですねと。そのときに、じゃそれは、その人はどういう方が具体的になるんでしょうかと。例えば今いる人がそのまま国家公務員となるのか、それは今の教職員も多分そうだし、そうなんだろうと思いますね。そうなのか、それとも国が直接派遣することを思っておられるのか、まずこのことをお聞きします。

水岡俊一君

 教育委員会、いわゆる教育委員会というのは広義的な意味でいえば教育委員会事務局を含んでおりますので、今、西田委員のおっしゃっているのは、教育委員会事務局のスタッフが、つまり学校、義務教育にかかわっているスタッフを国家公務員とするのではないかというお話だったと思います。
 それも一つの方法だというふうに思っておりますが、この法案ではまだそこまで決めておりません。実際には、国立としたとしても現地にそれの対応できる部署をつくらなきゃいけませんから、そういったときに市町村から職員を出向させていただくとかいうようなことは検討する課題だというふうに思っております。

西田昌司君

 それと、今、だから具体的なことは決めてない、分からないと、こういうことですよね。だから、具体的なことを是非考えた前提の上でこれを提案していただきたいなと思うんですよ。
 私が言いたいのは、なぜこういうことを言うたかというと、もし今言いましたようにスタッフとして国が派遣するんであるならば、文字どおり国立化なりますが、しかし、果たしてその人が現場のことを、今までずっとその地元にあった人間じゃなくて国がやってきて、果たしてそれが全うできるのかというのは非常に疑問に感じます。
 逆にですよ、逆にそのままの人間がそのまま国立の職員だといえば、何の形式も変わらないわけなんですよね。つまり、国が負担しているだけの話なんですよ、それは、財政的な話でいうと。そうなってくると、今と何も変わらないじゃないですかと、私が言いたいのは。つまり、地元で混乱を起こすだけで何も変わらないわけですよ。
 そして、もっと問題なのは、皆さん方、人件費分は確かにそうだけれども、学校施設費とかそれは市がやっているんですよと、まあこういう話でおっしゃるんですけどね。確かにそうかもしれないけれども、しかし夕張は一体、実際どうなんですか。独自財源あるんですか。そもそもが非常に財源的に厳しくて交付税でこれやらなきゃならないんですよ。ということは、その分で、これ国の国立化なってしまいますと、反対に要は地方交付税が減るだけなんですよ。だから、プラスマイナスしたとき、本当に夕張の役に立ちますかと。
 皆さん方の具体的な提案をこれ見ても、結局は具体的なこと聞くとそこまでは考えていませんということになるし、しかし大枠の仕組みで、今現行の制度がある中でそのことと損得関係を考えてみましても非常に無理があるんですよ。つまり、意図されていることは、私も困っておられるのなら助けてあげようと、これは分かりますよ。政治家として当然ですよ。しかし、実際問題はこの法律を通したところでプラスにならない、むしろマイナスになるんです。何がマイナスかというと、現場が非常に混乱してしまうわけですよ。
 もっと一番大きな問題は、例えばこれ人事異動どうするんですか。今でしたら、これ県の教育委員会の人事異動で全部回っていけるんですよ。ところが、国立化しました、文部大臣が全部処理しますということでやってしまったら、この職員は十八年間ずっとここにいるんですか。そんなばかなことしてできますか、これ。それはかなりむちゃくちゃで、多分これ、これもお尋ねしますが、恐らくそこまでは考えていませんとか、そういう話じゃないんですかね。
 だから、そこは、私は言いたいんだけれども、要は現実問題、今やっている制度で何が一体不備があるのかというと、ほとんど不備がないんですよ。むしろやらなきゃならないのは、ほかのこれは措置なんですよね。つまり、一般的な財源として夕張を支援する方法はないのかと。本来議論するのはそちらの方なんですよ。義務教育に関しては、元々今の制度できちんと手当てされているわけですよ。だから、本来、皆さん方のその意向を私が酌んでもし提案するとするなら、一般的な財政支援ができる仕組みにすべきなんですよね。
 ところが、ところが問題は、この財政再建団体に何でなったかというのが一番大きい問題なんですよ。つまり、この財政再建団体になった理由というのが、先ほど私言いましたように、一般のこの財政再建団体の理由と違うんですよ。当時の市長さんが非常に無理な行政をしてきたと。本来でしたら予算を組めないんですよ。予算を組めずに、新たな事業ができずに、財政再建団体にとうの昔になっているんですよ。ですからこういう事態は起こらない。
 先ほど、あと幾つかこの財政再生団体、今度新しい制度としてこれを連結決算するとそういうことも出てくるかもしれないとおっしゃっているけれども、しかし、そういうところは恐らく、もし財政再生になったとしても、この夕張のような巨額な一時金が基になって借金になると、つまりその赤字がこれだけ膨らむということは普通考えられませんよ、これはね。考えられないし、もっと言えば、そういうところがもし仮になっても、今言いましたように国の制度で、今制度上義務教育は国が持っているんですから、道と国がね。施設の方についても、結局交付税措置されてきているんですから、大きな被害を受けない、これは。だから、議論している方向が私、随分違うと思うんですね。だから、そのところはやっぱりこれは指摘させていただきたいんですよ。
 そのことを私は指摘すると同時に、今回のこの提案の中で、やっぱりかなり無理がある、非常に無理があると。無理があって、私自身は、このままやっていきますと、結局は現場で混乱するということになってしまうと思うんですね。ですから、提案者に一つだけお聞きするのは、人事異動をどういうふうにするつもりでいるのか、それだけ教えてくださいよ、じゃ。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 幾つか全然前提の御理解が違うんですよね。それをだけど答えようとするとまた阻まれますからね。そういう指摘だけするのは良くないということを申し上げますが。
 人事異動は、これも御存じだと思いますけど、霞が関に、あるいは国立の研究機関とかにどれだけ県の職員とか市町村の職員が一時的に来て、国家公務員の身分になって、そして戻っていっていますか。それと全く同じことをやればいいんじゃないですか。私も国家公務員でした、それで地方公務員でした、また国家公務員に戻りました。そのことをやるということですね。
 そのときの考え方は、極力現場に混乱を、支障を来さず、人事的にもですよ、それから財政的にも工夫をして、なるべく国庫の支出を抑えながら、ただ、先ほど申し上げましたけれども、私も西岡先生と一緒に現場へ行きましたけど、財政再建計画ができている段階では、これは住民の意向は無視されて一校になっているんです。
 どこがいいことがあるかといったら、もう端的ですよ、一校になるところを三校にできるというか、三校残せるということ、三校以上残せるということです。そのことに伴う経費はもちろん節約しますけれども、その間に、先ほど結局一番最初の過剰な財政負担のお話ありましたけれども、長野県の、先ほど申し上げました公債費比率が高い三つの中に、長野県、一つあります。かなり夕張と似ています。これはスキー場の過剰設備です。ですから、この長野県のある件についても、もう既に基準であります三五%を上回っておりますので、こういったことはケースとして想定し得るということで今回の法律を出しているわけでありますので、そこのところは御理解をいただきたいと思います。

西田昌司君

 そもそも財政再建をするということがどういうことかということがお分かりになっていないと思うんですよね。つまり、財政再建すると……

委員以外の議員(鈴木寛君)

 財政再生計画の作り方、分かっていないんですよ。

委員長(関口昌一君)

 委員長の指名を受けてから発言をお願いします。

西田昌司君

 あなた、今は私の質問時間なんですから。財政再建するということは、これから借金を返していくということですよ。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 だったら、ちゃんと答えさせてくださいよ。

西田昌司君

 だから、あのね、私が質問しているんだから。

委員長(関口昌一君)

 質疑者、発議者に申し上げます。委員長の指名を受けてから発言するように。

西田昌司君

 ちゃんとルール守りなさいよ、あなた。
 あのね、問題は、ちょっと次、文科省と総務省にお聞きしますが、今こういう形でおっしゃったんだけれども、例えば三校の話を非常にこだわっておられるんですけれども、一校じゃなくて三校だと。それは民主党さんの御意見で、そう言われるのはそれはそれとしておいて、仮に三校になったときに、これ財政再建するのが平成三十六年までの間これ掛かっているわけですよ、今から十八年、二十年近く後になりますが。そのときに、夕張、そもそも今の人口が幾らで、これから先の財政再建上今想定している人口幾らになっているのか、ちょっとお答えいただきたいと思います。

政府参考人(御園慎一郎君)

 今すぐに数字が出なくて恐縮でございますが、少なくともこの財政再建計画がスタートしてからの一年間で見ても、人口の減少率というのは予定したよりも速いスピードで進んでいるという状況でございますので、いずれにしても今の人口よりも少ない中で、減っていく中で、減少していく中での再建の作業をしていくということになるというふうに思っております。

西田昌司君

 私も今資料がちょっとあれなんですが、今審議官おっしゃいましたように、要するに今人口が一万人ちょっとですよね、一万何千人。それがその半分以下になってくるはずですよ、提案者も御存じのようにね。そうしたときに、今で七校あるやつが一校にしていこうという形でこれやっているわけですけれども、三校体制にしてしまって、果たして次の財政再建が終わったときに、国立化して取りあえず三校にしましたと、例えば。終わればもう一度やってくださいと。そのときに、これは負担が、後に回ってくる負担が大きくなるだけなんですよ。結局再建の先送りになるだけで、実際の話はこれは助からないと思うんです。
 だから、だから要するに、そういうことも踏まえて、大事なのは財政再建団体になっているということと、そしてそのことを財政再建団体になる前までは例えば三校でいっていたんだとおっしゃっているけれども、財政再建団体になって地元の方があらゆる事業を削ってやっているわけですね。それで一校ということを選択してきているわけですよ。やっぱりそのことをしっかり尊重しなければならないし、それを無責任に三校でいいんだということを言ったら、それは今はね、今おられる方は三校の方がいいと思われるかもしれませんよ。ところが、その後一体だれが責任持てるんですか。それは大変な話になってくるんですよ。だから、私は、こういう形で提案するということ自体非常に無責任なんですよ。そこはやっぱりこれ納得することはできないし、そういう形での提案で、(発言する者あり)黙らない。
 それと、もう一つ大事なことは、是非これは聞いておいていただきたい、御存じだと思いますけれどもね。今、夕張市の職員は給料を三割ほどカットされているんじゃないですか。ところが、教職員の方々はカットなしですよ、そういう。私は何もカットしろと言っているんじゃないんですよ。同じ夕張市の職員でありながら、ほかの事務をやっている人間はみんな三割カットですよ。再建のために汗流しているんですよ。ところが、教職員は今のこの制度のおかげで給料もそのままなんですよ。これは同じ職員としてどうなんですか、再生していくときに。納得できる話じゃないんです、本来ね。ところが、これは、それだけやっぱり義務教育というのは大事だから、私もそれで何も三割下げろなんて言っているんじゃないんですよ。じゃないんだけれども、事実として現場の職員の方はそうなんですよと。
 そういうことも含め考えると、皆さん方の提案というのは、一見すると、これなるほど心優しそうな、そういうふうに見えるんだけれども、実際には現場で非常に混乱するだけじゃなしに、この財政再建ということ自体ができなくなってしまうし、そして現場でもっと苦労されている方たくさんいるわけですよ。
 また、もっと言えば、この一番大きな問題は、このそもそも責任つくったのはだれなのかと。私はやっぱりそこは、この委員会で議論する場じゃないけれども、やっぱりそこはしっかりしていかなければならないし、そして最後に、私自身、もうこれで質問終わりますが、要するに、夕張の支援というのは義務教育のこういう支援の仕方じゃなくて、先ほど言いましたように、もうちょっと違う仕方があると思うんですね、それは。本当に夕張含めこれからもしそういうことが出てくるというんなら、違う仕組み取らないと、義務教育自体は初めから財政担保されているんですよ。そのことだけはこれ御理解いただかなければならないし、その上で本当にもし支援する方法があるんなら違う方法を考えていかないと、私はこれは決してプラスにならぬと思いますよ。
 先ほど言いましたように、プラスマイナスで言えば、なるほど国立にすることによって幾らかの人件費も浮いてきますと、施設費も浮いてくるかもしれませんが、マイナスとして、当然、お金だけの話言っても、地方交付税減りますから、大してプラス出てこないはずなんですよ、これは実際。今の制度の仕組みでは、そういうふうにプラスマイナスでいうと、今のこの民主党案の提案では実際にはプラスになってくるのは非常に少ないと、財政的に、思うんですけれども、総務省の方、これいかがお考えでしょうか。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 委員長、ありがとうございます。
 委員は間違った法律解釈に基づいて御発言されているので、そこだけ御理解をいただきたいと思います。
 我々の方で出している法律は、平成三十六年度まで三校体制を維持するということはどこを読んでも出てきません。これは住民の方々が、まずは七校を三校ですけれども、その後いろんな議論があって、人口減少があって、それを更にいろんな手当てをして、例えば五年後とか十年後の動態で一校にするということがあれば、それはそういうふうにいたします。
 それから、平成十八年から三十六年までの間の期間で総務大臣と文部大臣が決めた期間を指定するわけでありますから、例えば平成二十五年ぐらいでいろいろな状況が改善をしてくればそれは指定解除をするということでありますから、そこは前提の御認識が違うということ。
 それから、この委員会でも長年議論をしてきましたけれども、義務教育国庫負担制度というものがどんどんどんどん毎年三位一体の改革の中で削減をされてきて、そういう状況の中でこの法律が出ているということ、そして子供にはみじんの何ら瑕疵はないということを是非御理解をいただきたいと思います。

政府参考人(御園慎一郎君)

 この法律の費用負担関係が最終的に私ども十分理解していない部分もございますので、今委員の御質問の最終的にプラスになるかマイナスになるかということは、私ども、今の段階では計算できません。
 ただ、先ほどから御議論がありましたように、御指摘もございましたように、地方交付税の件に関して申し上げますと、交付税は市町村の行政に対して、行政需要に対して交付するものですから、これが国立になればこれは交付ができなくなりますので、ちなみに十九年度で申し上げますと、小中学校費で二億二千万算入されていますが、これがなくなるということだけは言えると思います。

西田昌司君

 今おっしゃいましたように、かなりの影響を受けるわけなんです。
 大事なことは、要するに、私は民主党さんがこういうことを提案された背景というか心、心根と申しましょうか、それはもう理解しているんですよ。だから、それは分かると言っているんですよ。ただ、ただですね、ただ言っているのは、それは支援していこうというその気持ちは分かるんだけれども、この法律ではそれができないんじゃないかと。今言いましたように、現状の制度の中でできることでやる方が、むしろ住民そのもののところで決めたことをそのまま支援していくんですし、それについてはほとんどが国の費用、道の費用でこれは賄われているわけですから、何もそこで国立化するんじゃなしに、やるんなら違う制度ですよ、むしろ。そういうことをやるべきなんです。(発言する者あり)
 ところが、今外部から対案出せとおっしゃったけれども、そのことについて答える必要ないんだけれども、まあ答えさせていただくと、つまり、そうやっていこうと思うと、大事なのは、要は、じゃそのために様々な、これは例えば借金棒引きということも含めいろいろあるかもしれません、やり方が。そうすると、それはだれが負担するかというと、当然ほかの、国の要するに税金で負担するわけですよね。そうしたときに、この財政再建団体になったのが、普通の制度上でなれば私は分かりますよ。ところが、これ粉飾決算しているわけですよ、これ、早い話が。そういう粉飾決算したところにそれはどうなのかと。やっぱりそれやる前提としてそこのところの処置をしないと、これはやっぱり国民の納得できるものじゃないと、そのことを指摘しまして、時間ちょっと余っていますけれども、私の質問は終わらせていただきたいと思います。答弁は私要求していませんから、結構です。

浮島とも子君

 公明党の浮島とも子です。
 本日は、財政が破綻状態にある市町村の義務教育関係事務の国への移管制度の創設に関する法律案について御質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 本法律案は、財政が破綻状態にある市町村において小学校及び中学校に係る適切な教育環境を確保することが困難であることから、義務教育関係事務の緊急移管制度を創設するために定めるものであるとの御説明がございました。
 ここでは、財政が破綻状態になると市町村が適切な教育環境を確保することが困難になるとされておられます。適切な教育環境とは様々な文脈で用いられますけれども、本法律案においてこの適切な教育環境とは具体的にどのような事柄を想定しているのか、まずお伺いをさせていただきたいと思います。

水岡俊一君

 お答えします。
 教育環境と一言で言うと大変広い分野がございますので、具体性がないので、例えばの例でお答えをしたいと思いますが、先ほどから問題となっております学校数の問題、これは非常に教育環境として大きなものだというふうに思っております。
 実際七校ありました小学校が例えば一校になるということになりますれば、中心地に置いたとしても、この夕張市は南北に三十五キロ、東西に二十五キロの広い地域の中から子供が通うことになります。そうしますと、一つの学校に通う中で非常に遠くから時間を掛けて通う子供が出てくるということはもう否めないということに思います。
 そういった通学環境というものについて大きな障害が出てくるのではないか、そういった面から教育環境を守っていきたいという、そういう趣旨があるというふうに御理解をいただきたいと思います。

浮島とも子君

 今学校の校数の話がございましたけれども、この財政再建団体にある夕張市におきましては、先ほどもちょっと御答弁があったと思いますけれども、平成十九年度の予算では一般会計の教育予算が約五四%減って、今度の平成二十年度予算では、先ほどもありました、約五五%削減がされると聞いております。しかし、この市町村の行っている教育関係の事務は義務教育のみではないと私は考えております。
 したがって、一般会計の大きな項目であります、先ほど来からございました、何%削減があったとありますけれども、この教育予算のみを見て教育環境が悪化したと言うのは少し私は違うのではないかなと考えております。この教育予算の中で義務教育にかかわる部分、そして全国的に見て標準を確保しなくてはならない部分の内容を見て個別に判断していくことが必要、重要であると考えます。
 この削減された予算額は三億七千四百万ということでございますが、そのうちの四分の三は社会教育など義務教育に関係しないものでございます。残りの四分の一が義務教育関係費の小中学校費でございますけれども、ここで削減されているのは主に、市単独事業で行っていた学校事務員の配置をまずやめたこと、そして学校給食を合理化して人件費を削減したことなど、学校の管理費を中心に合理化を行ったという範囲で削減を行っております。このような合理化というのは、私は、現在の地方財政をめぐる厳しい環境から、財政再建団体ではない団体でも行っているものと思います。
 そうした意味で、この教育予算が五四%削減されたとか、あるいはまた五五%削減された、だから教育環境が悪化したという論理は少なくとも私は正確でないと思います。教育予算全体の削減額をもって教育事務費がこれだけ削減されてしまったという何かすごく削減されてしまったかのような表現をすることは、正確でない表現であり、また人に誤解を与えてしまうということも否めないと思います。また、今申し上げた意味で、法案に書かれているような適切な教育環境を確保することが困難であるという認識は、この事実の裏付けがなく、論理的な正確性も足りないと私は考えますが、御見解をお伺いいたします。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 私も夕張に行きました。そのとき、ちょうど雪が大変積もっておりまして、事務費を削るということの意味について是非御理解をいただきたいんですけど、やっぱり雪かきをちゃんとしないと子供たちは毎日学校に通えないんですね。それから、いろいろなところが壊れたり、そういう人員にこの事務費あるいは事務員さんというのはやっぱり充てられていると。そのことが、例えば雪かきの回数が半分に減ってしまったとか三分の一に減ってしまったとかというようなこととか、そして、もちろん公道まではそれは別の予算でやるんですけど、学校の校内の大きな、大きなというか、それは事務員さんがやっているような部分もあるということは是非御理解をいただきたいと思います。
 それから、確かに社会教育費など別な予算も入っています。先ほど総務省の方から御答弁いただいたんで逆に分かりやすくなったと思いますが、おっしゃるように、地方交付税は二億円減るんですよ。先ほど私申し上げましたように、小学校で約七千万、中学校で一億、それ掛ける三校ですから約五億円ぐらい増えると。そうすると、プラスマイナスで三億円ぐらい夕張の学校現場に、何といいますか、行くお金が増えていって、そういうものは今申し上げたような体制の整備に使われていくということで御理解をいただきたいと思います。

浮島とも子君

 用務員と事務員がちょっと私も違うんではないかというふうに今ちょっと感じたんでございますけれども、(発言する者あり)事務費。
 言うまでもなく、この義務教育におけるナショナルミニマムの保障を図るために幾つかの制度が設けられております。この義務教育を現場で実施する教職員の給与は、三分の一が国庫補助と三分の二の都道府県の県費負担制度があります。また、図書費などを含め、交付税措置もされているところでございます。
 現在の制度の中では、これらによりナショナルミニマムを担保していくという形になっておりますが、それ以外の部分については都道府県、市町村の裁量により決定をすることができるようにしてあるのは、義務教育が市町村事務であり、市町村が行うことが適切であるという制度上の思想があるからだと私は考えております。制度的にナショナルミニマムが保障されている中で、本法律案のような特別法を制定し例外を設ける必要は私はないのではないかと考えます。
 次に、総務省にお伺いをさせていただきたいと思いますが、この趣旨説明の中でもございました、また先ほどの御答弁の中でも、たしか九自治体でしたか、とございましたけれども、今後財政破綻をするところが予想されるという趣旨の御発言があったんですけれども、実際にはどのような見通しなのか、今後財政再生団体になる見込みの団体がどの程度あるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

政府参考人(御園慎一郎君)

 地方公共団体財政健全化法上の財政再生団体というのは、平成二十年度決算に基づいて、二十一年度に計算された数字でやるということになっています。今年も、二十年度も十九年度決算に基づいた数字は計算していただきますが、今全国の地方団体やっています、やっていますが、それは公表するだけで、本当にこれで、じゃ、レッドカードです、イエローカードですということは来年からになりますので、今の段階で見込みを言うことは困難でございます。もちろん、地方団体いろいろ心配しておりますから自らの計算をしておりますし、マスコミの皆さんも計算しておりますからいろんな、何団体ぐらいなんという情報は出ておりますけれども、今の段階で言える状態ではないというふうに私ども思っております。
 ただ、私どもとして申し上げられるのは、十八年度の決算数値を使ってどういう状況かということを実質赤字比率と実質公債費比率で申し上げることができようかと思いまして申し上げますと、実質赤字比率では財政再生基準以上となるのは夕張市一団体、それから実質公債費比率という公債費の方で財政再建基準以上となる団体は夕張市を含んで三団体でございます。
 ただ、夕張市以外の実質公債費比率が財政再生基準以上となる団体、二団体ございますけれども、これらもやはり再生計画を作って再生に取り組むということよりも、その前にその数値を下げるということの努力をしておりますから、私どもが今聞いている限りで申し上げますと、十八年度以降の公債費の繰上償還というような財政上の措置をとることによって数値を下げていく努力をしておりますので、今彼らから聞いているのは、彼らの希望的なところもあると思いますが、二十年度決算においては再生基準を下回る、あるいは下回るべく努力しているというふうに聞いているところでございます。

浮島とも子君

 今回のこの法案は、義務教育制度について、本来市町村の教育委員会の事務である義務教育事務を国が行うという現在の教育制度の例外を創設するものでございます。このような教育制度の改正に当たっては、多様な意見を踏まえ多角的に検討すべきと考えておりますけれども、この本法律案について専門家や関係者の意見を聴くなどの取組をされたのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

委員以外の議員(鈴木寛君)

 もちろんこの法律の、我々、最初に提出をさせていただいた年は、日本国教育基本法案とパッケージで出させていただいているんですね。
 それで、まず二つ申し上げさせていただきたいのは、この日本国教育基本法案を作る過程で、当然様々な教育現場、専門家の方々を踏まえて我々は日本国教育基本法案を国会にお出しをしており、今日お諮りをしております国への移管制度創設に関する法律も出させていただいているということでございます。
 申し上げたいことは、要するにもう従来の、あるいは自民党、公明党、与党の皆さんと民主党とで教育についての基本的な考え方が違うということだと思います。今までの考え方と当然違うことが入っているんです。なぜならば、我々、日本国教育基本法では、国は教育の最終的責任を負うということを重要な考え方の方針に盛り込んでおりますので、その考え方に基づくとこういう法律になるということでございますから、そこは、御指摘はおっしゃるとおりだと思いますので、それは基本的な考え方の違いということでございます。
 それから、もう一つ申し上げますと、確かに義務教育国庫負担制度と、そして地方交付税制度で理論的には、数十年前に制度設計がなされたときには理論的には我が国の義務教育というのはそれによって十分な財源が確保されるという精神で作られました。しかしながら、この三位一体の議論を始め、世界的に見ましても義務教育に占める公財政支出が極めて低い我が国の財政状況の中で、先ほども申し上げましたけれども、例えば小学校などでいえば、事実上、七千万円から八千万円の不足分が出ていて、そういうふうな事態に陥っているということで、理念は理念として、この財源確保の厳しい中で、特に教育予算が長期自民党政権下で削られ続けてきた結果として、事実上、そこにそうした破綻が生じているという現状をも踏まえこのような制度設計を御提案をしているということで御理解をいただきたいと思います。