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 前原誠司新代表誕生!

 この歴史的惨敗を受けて、岡田克也さんは、代表を辞任され、代表選挙となりました。私は、若手主導による解党的出直しが必要だと考え、
 松井孝治参議院議員らとともに議論を重ねておりましたが、前原誠司さんがお一人で考えて立候補を決意されましたので、我々も支援することといたしました。
 具体的には、民主党所属議員への説得と、そして、前原新体制が何をよりどころに民主党再生を図っていくのかを仲間と一緒に考えました。
 私が、申し上げたのは、そもそも我々が政治を志した原点、自民党ではなくて民主党の旗に結集した原点に立ち返ろうということでした。
 私もそうですが、民主党議員の多くは、約束されたレールを歩むのを敢えて途中で止めて、リスク承知で真の改革の道をゼロからスタートすることを決断した
 からこそ今、民主党にいるのです。既得権に通ずる道を自らの絶つという決断を、人生の岐路において果たしてきた仲間の集合体が民主党であったはずです。
 その原点に立ち返ろうと強く主張しました。
 そして、私たちが、人生のある時点で覚悟を固めたのは、心の奥底に、社会の不条理に対する強烈な怒りと、何とかそれを改めたいという強固な意志を抱いたからに
 他なりません。こうした怒りや意志は、ただ、本を読んだり、勉強をしているだけで生まれるものではありません。他人に公言するかどうかはともかくとして、
 私を含め、民主党で頑張っている人間のほとんどは、人生のある段階で、それぞれに社会の不条理とどこかで直面し、しかも、厚い壁に対して、あきらめることなく
 挑戦しようと決意をしています。
 
 私は、議員会館の事務所をスタジオにして、スズカンTVというインターネットテレビ番組を主催しています(http://www.suzukan.tv)。毎週水曜日、様々なゲストを
 お招きし、その半生を伺っていますが、実は、前原誠司さんにも、以前にこの番組に出演していただいたことがあり、彼が中学生のときに、お父様を亡くされて、
 母子家庭で育てられたことを、ふと漏らしそのことを知っていました。前原さんの政治の原点はここにあると感じていました。(しかし、彼は、その後、公の席でそのことは
 語ることは一切ありませんでした。)


 代表選挙の前の晩、少しドラマがありました。我々は前原さんに、彼の政治の原点を語るべきだと進言しました。しかし、前原さんは、それを拒みました。議論の末、我々も、
 彼の気持ちを尊重することにしました。徹底的に税金のムダをなくす、そして、コンクリートをはじめとするムダな予算を削り、人へ投資する。教育・医療などの人間を幸せにするために
 税金を使い、政策を変えるというアウトラインを決めてその夜は解散しました。明け方四時になっていました。

 明くる十七日選挙当日になっても、前原氏か菅氏か、決めかねている議員が大勢いました。党内の選挙は本当に嫌なものです。そもそもみんな同士ですし、お世話になっている先輩です。
 ですから、いつも私は、民意・天意は果たして何を望んでいるのか?という観点からのみ判断をするようにしています。十七日、午前中には、菅直人氏有利で報道されました。
 それが民意・天意であるならば、素直に結果は受け入れようと思いました。いよいよ、午後三時から代表選が始まりました。前原氏が演説に立ちました。彼は、しっかりとした声で、
 政見を語り始めました。そして、演説半ばに差し掛かったとき、前の晩に拒んだはずのこと、すなわち、中学二年生のときお父様を無くされ、十五歳から大学卒業まで奨学金の給付を受け
 卒業したこと。社会が支えてくれたことによって今日あること。を訥々と語り始めました。その瞬間、場内の空気が一転しました。多くの議員の心が動くのが目に見えるようでした。
 結果は、前原氏九十六票対菅氏九十四表でした。まさに、人智を超えた、絶妙で劇的な結果でした。この投票結果が、すべてのしこりやわだかまりを取り除きました。すべての人々の気持ちが、
 民主党再生の新たなスタートのためにひとつにまとまりました。
 

  ネクスト文部科学大臣に就任

 わが国が二大政党制に以降して以来、イギリスの例に倣って、野党第一党である民主党においては、最高政策決定機関として次の内閣(ネクスト・キャビネット)が設置されています。
 九月十九日、前原新代表から、次の内閣におけるネクスト文部科学大臣就任の要請がありました。前原新代表と、いくつかの政策上の議論を行い、いくつかの重要政策について確認をした後に、
 二回目のお電話で、要請をお受けいたし、九月二十日の両院議員総会で正式に承認されました。その後、早速、文部科学省の官房長・官房総務課長からも、ネクスト大臣就任にあたっての
 ご挨拶をお受けし、当面の政策課題についてのブリーフィングと意見交換をさせていただきました。

 二〇〇一年初当選以来、一貫して、教育政策に取り組み、二年前に参議院文教科学委員会野党筆頭理事に、昨年からは、ネクスト総括文部科学副大臣も務めさせていただきましたが、まさに、
 身の引き締まる思いです。当選わずか四年で、こうした重責を担えるところが、まさに、民主党の民主党たる由縁だと改めて痛感いたしましたが、一方で、軽量級と揶揄する声があるのも承知しています。
 こうした批判には、仕事の中身で応えていきたいと思います。多くの方々からもお励ましのメッセージをいただきましたこと、改めて、御礼を申し上げます。

 この間の教育改革については、コミュニティ・スクール法案成立や奨学金給付対象者百万人突破などの政策実現に見られるように、我々が提案をすると、その提案の一部が、私の同士が委員として所属する
 中央教育審議会や規制改革会議で主要テーマとして取り上げられ、そして、文部科学省の若手あたりからじわりと火がつき、最終的に与党によって追認されるという、新たな政策形成プロセスも序々に
 出来上がりつつあります。

 今後とも、こうした働きかけ、すなわち、与党を飛びこえて、直接、文部科学省に対して、教育改革提案をどんどん行っていくという動きを加速させていきたいと思います。
 もちろん、是々非々で、文部科学省・与党とは、対峙すべきは対峙していきますが、党利党略を超えて、ニッポンの子どものため、将来のために、頑張ってまいりたいと考えております。
 倍旧のご支援・ご鞭撻を心よりお願い申し上げます。




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